微笑む人 (実業之日本社文庫) [Kindle]

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  • 実業之日本社
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感想・レビュー・書評

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  • これ前にも読んだから感想書いたつもりでいたけど、書いてなかった。
    前はどんなこと思ってたんだろうな? と思ったんだけども。

    すっきりしないっちゃあしない終わり方だったけど、案外こういうもんなのかもなあと思ったり。
    確かに友達や家族さえも実際考えてることってわからないのに、異常な人のことだけ知りたいっていうのは不思議だわ。

    それは単に好奇心かもな。
    とある漫画でもあったけど。惨劇は消費されるんだと。
    嫌な言い方だけど、実際そういうところあるのかも…じゃないと、そういう映画やらお話やらは作られないだろうし。
    だけどそれには必ず解決があるはずなんだけどな。
    良くも悪くも。
    そういう考え方をすると、読んだ後もやもやするけどー!面白かった(^^

    余談だけど、この作者さんの登場人物には美人さんが多い気がする。いいなあ、美人。

  • ちょっと意味不明

  • 被疑者仁藤は、本が増えて家が手狭になったから、妻子を殺したと自供しています。
    ふむ~。

  • 理解できない犯罪が、一番怖い
    エリート銀行員の仁藤俊実が、「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害。小説家の「私」は事件をノンフィクションにまとめるべく、周辺の人々への取材を始めた。「いい人」と評される仁藤だが、過去に遡るとその周辺で、不審な死を遂げている人物が他にもいることが判明し……。理解不能の事件の闇に挑んだ小説家が見た真実とは!? 戦慄のラストに驚愕必至! ミステリーの常識を超えた衝撃作!!
    ---
    朝の淡い光が窓辺を彩る中、かつては名声と富を手にした銀行員、仁藤俊実の存在が突如として暗い影を落とし始めた。安治川のほとりで起こった衝撃的な事件、それは仁藤が理解しがたい動機で愛する家族を手にかけた瞬間から、一つの悲劇が幕を開けたのだった。社会の光を浴び、尊敬を集めた男がなぜそんな選択をしたのか、真実は藪の中だった。
    この謎に心を奪われた『私』は、小説家としてその深淵に飛び込むことを決意した。ノンフィクションの形で真実を紐解こうと、関係者たちのもとを訪ね歩き始める。しかし、仁藤について尋ねるたび、口々に「彼はいい人だった」との言葉が返ってくる。それでも、その裏に隠された冷酷さの片鱗が、時折垣間見える。
    さらに事件の深層には、仁藤の周囲で起きた不可解な連続死が糸を引いていた。彼の元同僚や大学時代の友人たちが、一つずつこの世を去っていく。これらは偶然なのか、それとも仁藤の暗い過去に何か関係があるのか。
    「真実はいつも一つ」と信じる『私』だが、この事件の真相に近づくにつれ、複雑な感情が交錯する。仁藤俊実は本当に罪を犯したのか、そしてその深い動機とは何なのか。謎を追う私の前には、想像もしえない結末が待ち受けている。貫井氏が語るミステリーの最高峰に立つこの物語は、読者に未知の戦慄を与えることだろう……

    【ネタバレ感想】
    最後まで読み切らないとこの作品のテーマは絶対に理解できない仕掛けになっている。いろんな意味で読ませる本。結局、真相はブラックホールの彼方だが、人間について深く考えさせられた。小説執筆の大いなるヒントにもなった。ありがたし。

  • 読みやすかったです。
    ラストは消化不良でした。

  • 結局、わからないと⁇なんですと⁇

    イケメン・3高・謎

  • 昔の本の読み返し。
    とにかく先が気になってページが進む。
    そしてこの後味悪さ。余韻が残る。
    人によっては「?」と感じる人もいるかもしれないが、この終わり方は実に深いなぁ〜と思ってしまった。

  • エリート銀行員仁藤が、妻子を殺害した。
    その理由は、「本が増えて家が手狭になった」

    その事件を取材している小説家の目線で、進行していく。周りから評判の良い「いい人」の仁藤が何故?調べていくうちに、仁藤の周りに不審死を遂げた人が…

    結局、何もスッキリしないで終わってしまった。結局なんだったんだろ?

  • "犯人はお前だ!"と犯人捜しをする推理小説はいまや単純過ぎておもしろくないのかも。作者が仕掛けたびっくり箱に読者がいかに驚くか、そういう仕掛けがある小説が最近多いが、度肝を抜くようなストーリーというのはすでに出尽くした感がある。
    この作品も、犯人の動機は一体なんだったの?結局、最後は??だけが残る作品。
    それが逆にこの小説のおもしろいところかもしれない。

  • アンソロジーの「Wonderful Story」に掲載された
    短編が印象深く、いつか長編にチャレンジしよう、と思っていた
    貫井徳郎作品を遂に。

    ・・・初作品で凄い騙され方をされた模様。
    構成は完全にドキュメントであり、冒頭で特殊な作品を選んじゃ
    った、と思った。しかし、静かで異様な事件はなんとも言えない
    惹きがあり、ちょっとしたことでドキドキする。それまでミステ
    リー小説しか書いていなかった作者の他ジャンルへの挑戦も臨場
    感に溢れている。極上のノンフィクションかと思いきや・・・。

    最終ページに「この作品はフィクションです」の文字。ちょっと
    考えれば解る筈なのに、その文字を読むまでフィクションである
    ことを自分で拒絶していたのだと思う。
    言い換えればそうさせてしまう程の説得力を持つ作品だ、という
    こと。この作家、ちょっとハマりそうです。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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