かもめのジョナサン【完成版】(新潮文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  筆者から読者へ、何か伝えたいことがあるんだろうなと思ったのですが・・・。そのメッセージがどこか抽象的で、難しく感じました。もっと人生経験を積んでから、また読み直します。

  • ■評価
    ★★★✬☆

    ■感想
    ◯前半の純粋に速さを追い求めるジョナサンが到達した境地。そこから啓蒙しに下の集団に行く構図は、ツァラトゥストラのような感じがする。トライアンドエラーの中で、自分自身の対話、師との対話を通して成長していくのがエモい。

    ◯part4 が一番好き。偶像崇拝して飛ばなくなることとか、すごく示唆深く感じた。

  • 1970年代に世界的ベストセラーだったということから、今更ながら読んでみることに。

    ジョナサンという名のかもめの物語。群れから離れ、たとえ一人(一匹)になったとしても、自分の信念を通して飛ぶということにこだわり、修養し続けていった結果、徐々に共感する仲間が増えていき、終いには神格化さえされてしまう。

    正直、「怖い」というのが読後感だった。当初はジョナサンの純粋な思いにより開始された飛ぶことへの追及がいつしか、飛ぶ技術ではなくジョナサンそのものに対し皆が教祖の如く崇めていく姿が、まるで信者を洗脳のプロセスのように感じられてしまったためだ。

    これらのストーリーから読者が自分の身近な経験等に照らし教訓めいたものを引き出そうとするのだろうが、今回は、カモメたちが半ば盲目的にジョナサンを神格化していくさまが薄気味悪く印象に残った。

  • 解説が残念なこと以外は最高だった。

    飛ぶために飛ぶを選んだ人たちには理解できるストーリーだと思う。

  • .

  • 中学校の教科書に載っていた「かもめのジョナサン」
    この本を読みなおそうと思ったのは、背表紙の紹介文。
    「群れから追放された彼は、精神世界の重要さに気づき、見出した真実を仲間に伝える。しかし、ジョナサンが姿を消した後、残された弟子のかもめたちは、彼の神格化を始め、教えは形骸化していく…」

    フランスのおしゃれなかもめの話だった記憶が、哲学的、聖書的なストーリーでした。
    わたしも日々、パンくずや魚の切れ端のために飛んでいるなあ、と気づいてしまいました。

  • 概念的だな……
    思考しない群れに対する嫌悪という点では好き。ただ、独特な作風だなという感想でした。

  • 確信に満ちた意思の弾丸みたいな文章が私のイメージするアメリカンパブリッシュメントそのものな感じ。パート3までは。荒削りとも違うけど原初的。
    もっと速く飛びたい!の試行錯誤から始まるが、だんだん宗教じみて瞑想中の自我の変遷みたいな話に置き換わってしまう。師に導かれ超常的な飛び方をマスターする描写は、現在ごまんと溢れている自己啓発本の原型でもあり、能力バトル漫画の原型でもあると思う。宗教の教えを現代的に翻訳する試みだったかもしれない。死からの復活であからさまに神のように表現されても、ジョナサン自身は飛ぶことを追及したただのカモメだったというのが良い。
    40年の時を経て加えられた最終章は宗教への風刺に満ちていたけど、希望の話だった。

  •  高校生くらいの時に初めて読んだ感想は、「うっわ、導いていただかなくて結構ですし~!」だった(笑)。
     改めて読んでみると、追加されたPart Fourも含め、聖書のエピソードをなぞっただけという印象を強く受けた。
     意識高い系の大きなお世話ストーリーとばかり思っていたが、案外、純朴な話なのかもしれない。

  • かつてベストセラーになった本。んー、自己啓発推奨本?

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著者プロフィール

1936年、アメリカのイリノイ州に生まれる。空軍パイロット、郵便飛行士、エアショーや遊覧飛行をしながらの地方巡業を経て作家になる。代表作として、ヒッピーのバイブル的小説となった『かもめのジョナサン』の他、『イリュージョン』、『ОNE』などがある。2012年、自家用飛行機を操縦中に墜落して瀕死の重傷を負ったが、一命を取りとめ、現在はリハビリに励んでいる。

「2013年 『ヒプノタイジング・マリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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