【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める! [Kindle]
- あさ出版 (2016年8月2日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (126ページ)
感想・レビュー・書評
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今後も格差が広がる、というピケティの『21世紀の資本論』の結論に対し個人としてはどうすればよいのか。格差を是正する制度を作るべきだという主張はわからなくもないが、個人レベルではどうしていけばよいのか、ということを考えたくなる。
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ピケティの「21世紀の資本」の入門書、とても分かりやすく、読みやすい。
原本の方は、分厚さに怯んで読めてないのであるが、本書によれば、その内容は概ね下記の通り。
■1975年以降、富裕国では、国民所得に占める資本所得(労働からではなく、所有する資本から得る所得)の比率が上昇している
■r=資本収益率。資本に占める資本所得の比率
■所得格差の拡大。トップ1%が得る所得の全体に占める比率が、特に英米のアングロ・サクソン諸国で顕著に上昇。
■非アングロ・サクソン先進国でも上昇しているが、比率はアングロ・サクソン諸国に比べると低い
■新興国での上昇率はアングロ・サクソン諸国と同様に大きい
■資本収益率=r > g=経済成長率、古代からずっと。これが「21世紀の資本」でピケティが言いたかったこと。ただし、これは、これまでの歴史的事実であり、理論的にそうなるというものではない。
■上の式で、gは労働収益率を代替している
■この式の意味は、放っておくと所得格差が広がるということ
■対策は課税強化、富裕層への累進税率アップ
マルクスの「資本論」の第一部の発行は1867年、今から150年以上前の話だ。マルクスの資本論は、経済活動による剰余価値を労働者から資本家が搾取、収奪するというストーリーだが、結局は、r>gであることの問題を説いており、それはロシア革命に結びついたが、しかし、社会主義・共産主義はベルリンの壁の崩壊と共に、いったん死んでしまった。
現代の格差への抗議デモなどは、どこに向かうのか。 -
労働生産と資本生産の比較で、ピケティが大量のデータを調べた結果やはり成長率は資本収益>労働生産性でそりゃ格差広がるわっていうのがうまく説明されてた!
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21世紀の資本を読まずに、図表で読み解いていくというスタイル。なかなか面白い。
資本所得の強さを感じつつ。
結局データから格差が縮まるのは幻想ではないかという仮説は証明されたといえる。
今後の成長しないという価値観をどう捉えていくかという意味でも重要だと感じる。余裕あればピケティもアタックしてみたいところ。 -
90ページと分量も多くなく、大変読みやすかったです。
電子書籍版だと、読み返しようの図へのリンクがあれば、もっと読みやすかったかなと思います。 -
大著の結論は「r > g」に尽きる。
僕も、ご多分に漏れず、大著を前に怯んだ口だが、21の図版で、この r > g を解説しようという書。原著のカバー率がどれほどかはわからないが、本書にて語られるロジックは明確で分かりやすい。原著に再トライしたくなるように…と語られているが、さもありなんだ。
ちなみに本家の『資本論』は大学自体に頑張って目を通したっけな。
「#【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める!」
Day226
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他の本で引用されているのを見た「r > g」がなにかをサラッと知りたい人にはおすすめ。
経済学全然知らなくても読めます。 -
インターネットの拾い読み以上の情報はなかったように思います。累進課税の強化しか対策がないというのは悲しい。
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上念司さんが
「高橋洋一さんのこの薄い本で『21世紀の資本』が理解できる」
とおすすめされていたので。
ピケティの本は読める気しないけど、これなら…とざっと読んでみましたが、多分私の理解度は30%もないかな。
でも読んだ気になるのがいいところ。
『21世紀の資本』に出ている21枚のグラフの解説本です。
この本を読んで「積立は全世界株インデックス」かなーと思いました。
(「とりあえず全世界」でなくて「全世界がいい」と思えます) -
P.70まで読了