【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める! [Kindle]
- あさ出版 (2016年8月2日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (126ページ)
感想・レビュー・書評
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■1007。一読。2021年2月17日水曜日2冊目。
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本物読んでみるかな
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ピケティの主張の根本は「r>g」に集約されており、この式を見たときの衝撃ったらなかった。
けれど、高橋先生の解説で掘り下げてみると見落としていたことも多く。
得るものは多い。
自分のように、「r>g」だけでわかった気になっていた人にオススメ。 -
世界人口増加率と経済成長率のグラフを見比べると、成長率が人口増加率を後負いする形になる。
ただし、人口増加率が将来0%近くなっても、成長率は1%程度に留まる。
第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて急激なインフレが進んだのは、戦費捻出のために金本位背を排除し、カネを大量に刷ったから。
一国の国民の所得に対する資本の比率(資本/所得比率)は、世界大戦によって大幅に減少した。これは資本の喪失と、国民の所得が国に吸われたから。
より高い資本の蓄積には、より低い成長率が条件となる。
21世紀ぐらいまでに、世界の資本の半分がアジアの所有となる。
資本収益率(資本所得に対する資本の割合)は、歴史上において、常に経済成長率より高い。これが格差の拡大の原因になっている。持つものは何もせずとも更に持ち、持たないものは上に上がりにくいから。
特に21世紀は、経済のグローバル化にともなって国家間の税制競争がますます激化し、資本への課税は次第になくなる。そのため、ほっておけば格差は拡大しつづけると結論付けた。
ピケティにとっては、「格差を是正する制度」は、国際協調の下で累進課税を強めることである。そのため国際協調のもと、全ての国で課税強化を採用すべきだとした。
ピケティが素晴らしいのは、超長期に渡るデータを地道に集めたことで、ノーベル賞を受賞したクズネッツの理論を覆したこと。