【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める! [Kindle]

著者 :
  • あさ出版
3.42
  • (3)
  • (27)
  • (19)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 193
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (126ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ■1007。一読。2021年2月17日水曜日2冊目。

  • 本物読んでみるかな

  • ピケティの主張の根本は「r>g」に集約されており、この式を見たときの衝撃ったらなかった。
    けれど、高橋先生の解説で掘り下げてみると見落としていたことも多く。
    得るものは多い。
    自分のように、「r>g」だけでわかった気になっていた人にオススメ。

  • 世界人口増加率と経済成長率のグラフを見比べると、成長率が人口増加率を後負いする形になる。

    ただし、人口増加率が将来0%近くなっても、成長率は1%程度に留まる。

    第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて急激なインフレが進んだのは、戦費捻出のために金本位背を排除し、カネを大量に刷ったから。

    一国の国民の所得に対する資本の比率(資本/所得比率)は、世界大戦によって大幅に減少した。これは資本の喪失と、国民の所得が国に吸われたから。
    より高い資本の蓄積には、より低い成長率が条件となる。

    21世紀ぐらいまでに、世界の資本の半分がアジアの所有となる。
    資本収益率(資本所得に対する資本の割合)は、歴史上において、常に経済成長率より高い。これが格差の拡大の原因になっている。持つものは何もせずとも更に持ち、持たないものは上に上がりにくいから。
    特に21世紀は、経済のグローバル化にともなって国家間の税制競争がますます激化し、資本への課税は次第になくなる。そのため、ほっておけば格差は拡大しつづけると結論付けた。

    ピケティにとっては、「格差を是正する制度」は、国際協調の下で累進課税を強めることである。そのため国際協調のもと、全ての国で課税強化を採用すべきだとした。

    ピケティが素晴らしいのは、超長期に渡るデータを地道に集めたことで、ノーベル賞を受賞したクズネッツの理論を覆したこと。

  • データが多く分厚い21世紀の資本を図表を中心に解説。ピケティは20か国、過去2000年分の経済データを元に今後100年を予想。

    読むごとに疑問が生まれる。
    なぜGDPの地域比較をシェアでするのか?通貨価値はPPPに基づいて割っているのか?生産性(一人当たりGDP)もなぜ相対的割合なのか?欧米人は本当にアジア人の5倍生産性が高いのか?1950年代のアジア人アフリカ人の生産性が下がっているのは怠惰になったからなのか??インフレなどは勘案されているのか?(なるほど、金本位制まではインフレ率0%と)
    実質GDP成長率が1%に落ち着くという予想はなんとも無難。後進国が成長することで格差が縮小。
    戦争でもお金を刷ってインフレになれば公的債務は減らせる。しかし、ヨーロッパの民間資本は失われた。その後の民営化と資産価値の上昇で民間資本も上昇。
    資本とは、実物資産と金融資産。二重計上に気をつける、とあるが、負債は引かないの?実物資産だけ計上すれば良い、のか…?
    β=s/g は資本/所得比率 とのことだが資本の蓄積に成長率の低下が必要というのは割合で示しているからだし、gの定義が所得だったり所得比率だったりするが、GDP成長率なのでは??(p139では労働所得の伸び率と読み替えているし…割合が3割なら少ないから無視というリクツ。)未来の予測は根拠を見てみないとなんとも納得し難い…。
    世界中で所得格差が広がっており、アングロサクソンと新興国でその差が大きい。資本の格差も欧米でじわじわ上昇。
    資本収益率>GDP成長率の推計グラフが正しいとして、税引前rがほぼ一定なのに対して、gが2012まで上昇していたのに、2012以降は低下する理由が知りたい。(国家間の税制競争により、資本課税がなくなる、という予測らしい。だから、格差縮小のために、国際協調して資産に対する累進課税を強めよう、という主張。)
    原書にはない、日本の税制についての情報は興味深い。日本の最高税率も米英並みに差が大きく、相続税は欧米より高いのは国民性か。

全29件中 21 - 29件を表示

著者プロフィール

1955年東京都生まれ。数量政策学者。嘉悦大学大学院ビジネス創造研究科教授、株式会社政策工房代表取締役会長。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年に退官。菅義偉内閣では内閣官房参与を務めた。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞。著書はほかに、『正しい「未来予測」のための武器になる数学アタマのつくり方』(マガジンハウス)、『高橋洋一式「デジタル仕事術」』(かや書房)、『国民のための経済と財政の基礎知識』(扶桑社)、『理系思考入門』(PHP研究所)、『国民はこうして騙される』『プーチンショック後の世界と日本』(徳間書店)など多数。YouTube「高橋洋一チャンネル」でも発信中。

「2023年 『日本の常識は、世界の非常識! これで景気回復、安全保障は取り戻せるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋洋一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームス W....
佐々木 圭一
戸部 良一
岸見 一郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×