- Amazon.co.jp ・電子書籍 (687ページ)
感想・レビュー・書評
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お料理の物語にしてもそうだけど、「音楽」を豊かに文章で表現するということは、一見矛盾しているようにも思う。瞬間の芸術であり、本来は一人で聞くもので、自分の感じ方が全てだ。
でも、クラシックではないけれど、自分の好きな音楽をこのコンクールの聴衆、登場人物のように豊かに聞くことが果たしてできるのか?「かっこいい」としか言えない自分は、表現力ではなく、受け取る感性が足りないのかもしれない。もちろん知識も。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長かった。長かったけど、これくらい長くないと伝わらないんだろうなあ。ピアノが聴きたくなって、近所のコミュニティーホールに音楽を聴きに行った。管弦楽でもピアノでもない。吹奏楽だった。この本のお陰で違いがわかっただけ成長できた。音楽も文学も人を成長させてくれる。
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音楽に興味がない人にとっては読み進めるのが困難かもしれない。
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ボリュームはあるけれど、さらっとぐんぐん読めて、分かりやすく、面白い。舞台はピアノコンクール、文章だけでも感じる音楽の暖かさと、適度な緊張感、いちおう主人公?のアヤの心の成熟も合わせて描写する表現力はさすが。ただ、後半はちょっとダレて斜め読みしちゃったけれども。。しかし楽しんで読めました。
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☆10をつけたいくらい、最高の本でした!ピアノ好きにはより楽しめる♪続きが気になって一気読みしました。
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2017年本屋大賞受賞作。電子書籍で少しずつ読んだ。『騎士団長殺し』の時と同じく、出てくる音楽を出来るだけ聴きながら読んだので、コンサートの雰囲気もより一層楽しめた。風間塵が演奏している時のイメージ描写や、マサルが演奏中にあれこれ考える内容等、音楽を文学的に表現する新境地を見た思いがする。ミステリー作家として認識していた著者の新たな可能性を感じた。コンサートの行方も気になり最後まで興味を持って読むことが出来、さすが本屋大賞と納得したら直木賞も受賞していた。
ミュージック。その語源は、神の技だという。ミューズの豊穣。
少年はミュージックだ。 -
この本を開いて思ったことは、単行本なのに文庫本のように文字が並んでること。(私が直感的に感じたことなので何を言っているのか判らないと思いますが、開いてみると直ぐに判ると思います。)
そのため、この物語がかなりの長編だということが想像できました。(私は、長編ものが大好きなので、この時点で既にわくわくしていました。)
そんな長編物語ですが、コンクールの第1次予選が始まると、コンクールの臨場感や緊張感がひしひしと伝わってくるうえ、早く結果を知りたくなり、どんどん読み進めさせられてしまう。反面、読んでいる途中で何度も涙させられる場面があることや、コンテスタントが奏でる音楽を文字で詳細に描写しているので、一字一句読み逃さないよう、じっくり読みたくもなります。
それでも、あっという間に読んでしまいました^_^;
近年、賞と付くものを受賞した作品に疑問を感じたこともありますが、この本の受賞は十二分に価値があると思います^_^v
みなさんも、いろんな場面で緊張感を味わうことがあると思いますが、この物語では心地の良い緊張感を体験できると思います^_^ -
約500頁の大作。ストーリーに段々とのめり込んで行き、後半はテンポよく読めた。
クラシック音楽に詳しくなくても、容易に読める。それくらい文章による描写が素晴らしい。
物語はコンクールが舞台であるが、競争というよりは、人の優しさ、繋がりによる思いやりが心に優しく残る。 -
蜜蜂と遠雷 ⭐️5
感動。
そして、ありがたいなぁ。こんな本が読めて。
残りページが少なくなってくるのが惜しいけど、読み進めることがやめられなくて。とうとう終わる。
しばらく放心してから、なぜか感謝の念が湧いてくる。
ホント、素晴らしい本でした。