牙を研げ 会社を生き抜くための教養 (講談社現代新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 元外交官の佐藤優の啓蒙書。

    内容はタイトルほどわかりやすくはなかったが、教養にはなった。

  • 2022/5/5 Amazonより講談社GWポイント還元キャンペーンにて880円(440pt)でDL購入。

  • 専門家には気を付けた方が良い。自分の専門分野について自分の見解が絶対に正しいと思っているかr、あよほどよく訓練を受けた専門家、大学教授でないと自分の学説に反対するものは紹介しない。

    戦前、神社で頭を下げるのは異教の神に頭を下げるということで、暁星中学と上智は靖国神社の参拝を拒否した。軍部がかんかんになり日本のカトリック教会は震え上がって神社参拝が可能かバチカンに伺いを立てた。バチカンは民族の習慣だから可能という返事が返ってきたが、戦前の陸軍はへそを曲げて暁星と上智には軍事教練のための教官を送らなかった。そのため他の大学の学生は軍事教練に合格すれば兵役免除があるのに上智の学生は兵役免除が認められなかった。戦前上智に行くことは戦場に連れていかれるかもしれないということを意味したのでとてもリスクが高かった。1回反抗したものを軍部は許さなかった。

  • ○引用
    独断専行をやる人というのは、突出して異常な人ではなく、人たらし型です。必ず上、外に有力者の見方をもっています。

    独断専行というのは結局のところ、何かをバイパスするということです。方向性において企業なり国家が狙っていることと違う方向だったら、独断専行はできません。言い換えると、ショートカットの力です。独断専行ができる人間というのは、中堅だけれども、じつは幹部クラスの見識があるといえます。独断専行が問題になるのは、権限と能力に乖離がある場合です。つまり、夜郎自大なかたちで、自分は能力があると勘違いしている人間なのかどうかということです。

    ヒエラルキーを維持しながら、能力のある者を実質的に登用するというのは、日本のメカニズムです。だから、『作戦要務令』においても、独断専行するかたちになっています。それによって、事実上年次主義を乗り越えているわけです。

    戦後の日本企業においては、上手に独断専行した人間ほど上に上がっていっているというのはまちがいありません。

    歴史とはどのようなものであろうか。ディルタイのいうように、私はそれは非常に複雑な政治的経済的社会的文化的宗教的相互連関に立つ総体であると考える。ディルタイの考え方は、例えば今日集まっている人からたった一人が欠けても歴史は理解できないというものです。その人が他の人と関係を持つように、あらゆる人と人が政治的、経済的、社会的、文化的、宗教的、にいろいろな関係を持つ。その全体の関係のなかから出てきているのが歴史

    「俺はそういったことを意図していない」と言っても、大多数の人たちが別の意図でとらえてしまうならば、そちらが真実として確定していく可能性はじゅうぶんあります。

    政治のときの分節化の基準は敵と味方で、それ以外の価値というのは全部捨象されるということ

    よい教科書というのは、数学だけに限らず哲学や文学でもそうですが、この本をどのようにして使ったらいいか、使い方が書かれている本です。使い方を書かずにいきなり本題に入っている本というのは、どのようにして教材として使うかということを考えていないから、あまりよくないということです。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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