時計の科学 人と時間の5000年の歴史 (ブルーバックス) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
3.64
  • (2)
  • (6)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 61
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (250ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 常に正確な時間を知ることができるというのが当たり前になるまでの先人たちの研究の歴史をぎゅっと詰め込んだ一冊だった。

  • 時計の構造や歴史を非常に精密に説明してくれる本。面白い世界だ。

  •  タイトル通りの内容。古代の日時計や水時計など原始的な時計から始まり、機械式、クオーツ、原子時計と移り変わる時計について、メカニズムと歴史を紹介している。

     最新の原子時計の精度は300億年で誤差1秒というレベルに達し、相対性理論が予言した重力による時間の進み方の差を検出できるというのだから、もはや想像を絶する。そこに到るまでの先人の工夫は実に面白く、技術的に興味深かった。

     それほどの高精度はもちろん我々の日常生活には関係ない。ではどの程度の精度までは必要があるか。本書によると、1978年に発売された高精度クオーツ時計は年差5~10秒を達成し、それ以前の月差10~15秒に対して1桁高い精度を得たものの、売れ行きは上がらなかったとのこと。この辺りが一般人にとっての必要精度という所だろう。

     電波時計やGPS時計の登場によって時計の精度を外部に依存することで、原子時計の精度が格安で入手できるようになった。もはや時計は狂わないという前提で生活することが可能だ。そこまで時間に追われるのが幸せかどうかは別の問題だけど。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

時の研究家。日本時間学会理事。1947 年生まれ。1971 年慶應義塾大学卒後、(株)服部時計店(現セイコー)に入社し時計の営業・販売企画・宣伝・広報などを担当。著書に『時計の針はなぜ右回りなのか?』(草思社文庫)、『あなたの人生の残り時間は?』(草思社)、『日本人はいつから<せっかち>になったか』(PHP新書)、『「時」の国際バトル』(文春新書)、『歴史の陰に 時計あり』(グリーンアロー出版社)、『時と時計の雑学事典』(ワールドフォトプレス)など。

「2013年 『「世界最速の男」をとらえろ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

織田一朗の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×