嘘と正典 [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 54
感想 : 10
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感想・レビュー・書評

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  • そのモチーフの豊富さ

    端正だけど 人情味を感じる作風に

    すごい の一言です音楽を通貨とする島

    タイムトラベルする魔術師

    名馬の血統をたどる物語

    共産主義の消滅をもくろむスパイ

    と いやぁ よくぞここまで思いつくもんですね

    頭の出来がひしひしと伝わります

  • 零落した稀代のマジシャンがタイムトラベルに挑む「魔術師」、名馬・スペシャルウィークの血統に我が身を重ねる「ひとすじの光」、無限の勝利を望む東フランクの王を永遠に呪縛する「時の扉」、音楽を通貨とする小さな島の伝説を探る「ムジカ・ムンダーナ」、ファッションとカルチャーが絶え果てた未来に残された「最後の不良」、CIA工作員が共産主義の消滅を企む「嘘と正典」の全6篇を収録。


    SF短編。

  • 読み返すぞ!

  • 最後に収録されている標題の短編が一番好き。他の短編はあまりハマらず‥

  • 嘘と正典はとても面白かった。

  • 6編中3編が、亡くなったコミュ障の父親の真意を、魔術や競走馬、民族楽器といった馴染みの薄い小道具を通して探っていくというストーリーで、新味に乏しい。
    主人公の内面もただ外からなぞるだけの描写に終始し、余韻に残らない。

    表題作が唯一読ませるが、ホワイトが時空間通信のパラドックスを知りながら、まんまと予言の自己破壊を企てる意図が意味不明で、どうせならエンゲルス裁判の証言に立つ電信技師を中心に物語を組み立てた方がマシだったのでは?

    それより『魔術師』の冒頭の「年齢の割には老けているように見えるが、それでもまだ十分に男前だ」という文に引っかかりを覚えた。
    「それでも」の使い方がそもそもおかしく、何が「それでも」なのか意味不明。

  • 短編集、いずれもSFともFTとも普通の物語ともつかない不思議なテイスト。
    冒頭の魔術師はSFかどうかすらわからない。
    アイディアもおもしろい。

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年『ユートロニカのこちら側』で、「ハヤカワSFコンテスト大賞」を受賞し、デビュー。17年『ゲームの王国』で、「山本周五郎賞」「日本SF大賞」を受賞。22年『君のクイズ』で、「日本推理作家協会賞」長編および連作短編集部門を受賞。23年『地図と拳』で、「直木賞」を受賞する。

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