- Amazon.co.jp ・電子書籍 (388ページ)
感想・レビュー・書評
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松尾さんが哲学側に興味を示してくれたのがとても嬉しい。生命を作るのが実はニューラルネットワークの作り方と一緒で、それが一番ホットなんだって話をどこかで読んだんだけれど、強い同型性の議論ってのはそのような話なのかな。記号としての文章を読み飛ばしているうちに何か閃くってのが読書におけるいちばん楽しい体験なんだけど、久しぶりにその楽しみを感じさせてくれる。わからないけれども面白いという感覚を思い出した。中沢新一とかね。繰り返されるということがとても重要。繰り返しの中からしか意味は生まれなくてそれは知性の根本。だからノスタルジーってのはすごく本質的。記憶を掘り起こす方法論を共有する。死者に対して。それが記号化の本質なのかもしれない。最後の可謬性のところは、大きく同意する。悪人正機みたいなレトリックかもしんないけど。全体主義と無謬性の話、自由からの逃走という本に書かれていそうな気がします。読んでないけど読みたいと思っている本。経産省すごい。クールジャパンなのかと思ってたけど。
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ディープラーニング 学習する機械 ヤン・ルカン、人工知能を語る (KS科学一般書)
因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか 因果推論の科学 ジューディア・パール, ダナ・マッケンジー他(文春)
からのこの本。
このAI vs 哲学 vs 脳科学 みたいなの余り得意ではありませんが、やはり抑えておかないと行けませんよね。 -
人工知能と哲学を絡めて述べている書籍は何冊かあるが、そのような中では本書が一番興味深く、面白く読むことができました。3人の専門家が、ディープラーニングについて、世界観について、今後の社会について、それぞれの主張を述べています。なお3名とも、多かれ少なかれ、ユヴァル・ノア・ハラリ の著作「サピエンス全史」、「ホモデウス」を引き合いに出して論じているので、前もって読んでおくとよいかもしれません(ちなみに、私は、読んでいました)。SFのストーリーによくある汎用的なAI、人を脅かすAI とはまったく違うAI(というかディープラーニングがもたらした世界のありように対する解釈?)感を感じ取ることができました。いやー、世の中、どんどん複雑に多様になってきている、これからもその傾向が拡大しそうだと感じるのは私だけでしょうか。
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AI時代の新たな政治哲学をどのように構想できるのか?
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1部はいままでの人工知能の俯瞰。
第二部は「強い同型論」による知能の説明の提案、そして認知構造がかわっていくであろうということ。
第三部は「可謬性の哲学」によって、正義もイデオロギーも変わっていくだろうという。。
話の展開がちょっと強引感があり、もう少し咀嚼しないとうまく納得できないかんじ。 -
AI業界に身をおいている人にとっては,第一章はおさらいといった感じ.
「多パラメータの科学」のサブセクションが一番おもしろかった.
第二章は非常に知的好奇心がくすぐられる内容で,この章だけで本書の価値を大幅にペイ出来ている.
第三章は難しかった.. -
・人間の知能は、「身体性のシステム(知覚運動系RNN)」のうえに、「記号のシステム(記号系RNN)」を乗せているのではないか。
・人間の理性が認識する世界は、人工知能が認識する世界の部分集合となる。
・人間の本能によって決まる利他性は、財政危機や環境危機のような持続性の問題を解決するには弱すぎるということである。
・アーレントによれば、全体主義体制の指導者の「無謬性」に対する絶対的な信奉が、全体主義を駆動する原動力であった。