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  • Amazon.co.jp ・雑誌 (84ページ)
  • / ISBN・EAN: 4910075111005

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で。杉田比呂美さん読みたくて借りる。特集『今だから、昔話』小澤俊夫さんのインタビュー心に響いた。『ぶたぶたくん〜』の土方久功は知らなかったが、中島敦と交流あった事がわかりもっと知りたくなった。東さん堀川さんいつもながら素敵。

  • 小澤俊夫さんのインタビューがいい。お話を語るときの心構えはけっきょく「いいプレゼン」にも通じるなぁというのは発見。
    「ぶたぶたくんのおかいもの」の作者土方久功さんの特集も興味深い内容満載。「長い長い年月をかけて親から子に語りつがれ、その間にわずかずつ訂正され修飾され、みがかれてきた民族文芸」である昔話(口承文芸)を尊重し、姪の寝かしつけには出まかせ話をしていたという話も特集への好アシストだった。
    「母の友エッセイ」はドミニク・チェンさんが語学教育のモヤモヤを語るのが楽しみ(今号から三回)。コミックエッセイ「答えがほしいわけじゃないの」は今回も秀逸。「たぶん、なんとかなるでしょう」も共感。前後にならぶふたつの連載、東直子「母の風景:勝手に赤くなる」と小島明子「園の子どもたち」がどちらも子ども自身の育ち伸びる力を大切にしたいという内容で重なっていたのが印象深かった。森田真生「かずをはぐくむ:ヘビと概念」も、わがこのなにげない「2個も」という発話をきいてその子が数を意識している証と気がつけた筆者のていねいな観察に感動した(自分がこどもの言語獲得を観察して「過一般化だな」とか分析してしまうのと近いのかもしれないけれど)。

  • 特集「今だから、昔話」がぜひ読みたくて購入。

    コロナ禍の中、こどもは我慢や不安を抱いているかもしれない。

    そんな中、学習の遅れよりもまずは「折れない心」「生きる喜び」を伝えたいという小澤俊夫さん。そして、そのためにどうしたらよいかということで、お話(昔話)の力を数十ページにわたり語られる今回の特集。読みごたえがあり、力が湧いてくる言葉がたくさんあった。

    まずは、お話を「声で聞く」大切さ。自分の言葉が相手に届いた!という体験が大切だということ。子どもの話をちゃんと聞こうと思った。

    そして「立派じゃない」お話の大切さ。暇な時間が生きる上で燃料になること。急かさないでゆったり昔話時間を過ごしたいと思った。

    さらに「動物との関係が身近」なこと。すべてが対等、自然も人も動物も。そういえば子どもがそういう考えを最近述べるので、いいなぁと思っていた。お話がしみ込んでいたのかな。

    はらだ有彩さんの昔話にまつわるエッセイも面白かった。昔話は私たちと同じ誰かが作って誰かが伝えてきたもの。いいも悪いもあって、色々な思いを風のように自分の中に通過させて、また語り継いでいくようなイメージがとても好きだなぁと思った。

    東直子さんの「母の風景」は今回も素敵だった。「親は子を育ててきたというけれど勝手に赤い畑のトマト」俵万智さんの歌をとりあげながら、子供自身で育っていく様子を語る。最近子どもが自分でできることが増え、ぴたーっと心にきた。

    堀川真さんの漫画もいつも楽しみ。今回は子どもが蹴ってきたときにやり返さない大切さがさらりと書かれていて、なるほどと思った。

    毎回きゅんとする100%ORANGEさんの表紙。毎回最高!と思っているけど、今回も最高。
    森の色にマスタード色の文字。熊と金太郎。ずっとみていたい可愛さ。

    お話、物語好きにはグッとくる特集でした。

  • NDC(8版) 367.5

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著者プロフィール

1930 年生まれ。口承文芸学者。
筑波大学名誉教授。小澤昔ばなし研究所所長。
日本や世界の昔話の研究を続け、1992 年から全国各地で「昔ばなし大学」を開講、
昔話の魅力を広く伝え、語りの普及に努める。

「2022年 『昔話の扉をひらこう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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