ヨルガオ殺人事件 上 〈カササギ殺人事件〉シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 下巻にて

  • 読了。「カササギ殺人事件」の続編で、登場人物を引き継いでいるだけでなく、小説中に別の推理小説が丸ごと入っていて、それが物語のキーとなるという構成も前作と同じという、こんな話を思いついたとしてもよくまとめたな、という作品。しかもその作中作自体も単独で読んでも面白くて、とはいえいくつか引っかかるところがいくつもあるものの、その引っ掛かり自体が実際に重要なファクターになっていくという、いい意味で頭がおかしいというか行き着くところまで行ってしまったミステリである。間違いなく傑作。
    いわゆる1粒で2度美味しい…のはいいんだけど、なんというかこう、登場人物が誰も彼も主人公に対して刺々しい態度を取るのが読んでいて気の毒になってしまって、途中読んでいて辛いところもあった。頼まれたから来ているって言ってるのに、あんたには関係ないだろうとか言われたり。自分は話の通じない相手と話すのが苦手なのでそこだけは気持ちよく読めないポイントだった。途中で味方が出てきてくれたので、そこでようやく救われた感があった。
    第3作も出るそうだけど、次も読むかどうか…。

  • またもや劇中劇。
    登場人物も多いし、ぼんやり読んでると内容がわからなくなる。
    カササギの方が、断然いいね。

  • 下巻にて。

  • 推理小説はそれぞれがオチまである独立してる話なので気になった話から読んでしまってもいいと思うのですが、こちらの本はかならず前作のカササギ殺人事件から読んでください。前作のネタバレありだったので…。

  • カササギ殺人事件の続編風。推理小説の中に、またもやアティカス.ピュント探偵の推理物が入り込んで、これが鍵となる。相変わらず面白い設定である。Audible で拝聴した。
    小説中の探偵モノの話が長過ぎて、もともとの話の詳細を忘れてしまい、犯人探しのクライマックス前に、もう一度上巻を読み直した。実に面白い。この二つを、流石にうまく結びつけてあるのだが、日本人読者が推理するのには難し過ぎると思ったのは自分だけだろうか。
    自分には、多様性、痴情のもつれ、ギリシャの海、ドラマの様な恋愛の要素だけが残った。

  • 前作「カササギ殺人事件」で日本のミステリー関連の賞を総なめしたアンソニー・ホロヴィッツのシリーズ第二弾。”ミステリー作家 アラン・コンウェイ”のミステリー作品が劇中劇として展開するという、1粒で2度美味しい的な構成は本作でも健在だ。ちなみにAudibleで聞くと、(劇中)現実世界と、小説世界では朗読者が違うという豪華な作りになっている。

    前作では、冒頭からいきなり上巻丸々一冊全てが劇中ミステリー「カササギ殺人事件」に費やされるという驚きの構成だったが、シリーズ2冊目の本作では現実世界がある程度進んだところで、劇中作の「愚行の代償」が始まる。アラン・コンウェイは現実世界を作劇にうまく反映している・・という設定なので、本作の方が構成としてはわかりやすい。

    劇中現実世界でメインテーマとなる事件は、8年前の殺人事件に関わっていると思われる女性の失踪事件で、その原因としてアラン・コンウェイの上記の作品が関わっていると思われる・・というのが本書の始まりだ。そして、前作では劇中劇と現実の事件が密接に関係していたが、本作ではこの8年前の殺人事件の真相をコンウェイが見破り、彼の小説の中にヒントが隠されているらしい。つかみとしては、前作よりも今作の方が数段面白く、あっという間に上巻は読み終わって(聞き終わって)しまった。

    現実世界の事件も、劇中劇も過剰なまでにヒントが散りばめられており、何をどのようにつなぎ合わせるかが重要になってくる。話が一気に収束するだろう下巻がものすごく楽しみだ。

  • これだけ人気だとアンチもたくさんいるだろうけど、じゃあ普段何を面白く読んでいるかその人に聞きたい、逆に。
    (ただし本格ファンに限る?)

  • ホロヴィッツ独特の軽快さが

  • 登場人物てんこ盛りなのを自分の頭の中で整理しながら読み、ようやく落ち着いたと思ったら次の物語が始まってしまうという…いや、おもしろいし期待どおりなのです、でも嬉しい悲鳴が…でも、上巻を読み終えた感じでは、『愚行の代償』と元の事件ってそんなに似てない気がするんだけどなー。

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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