限りある時間の使い方 [Kindle]

  • かんき出版
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感想・レビュー・書評

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  • 読みきれないほどの本を所有しているボクは、途方に暮れていた。その時、本書と出会った。正直、助けられたと感じた。ありがとう!オリバー・バークマン!!

  • ・人生には時間がない、時間はコントロールできない、ということを受け入れよう。
    ・何もかもはできない、無理に急ごうとしないで時間はかかるだけかかると思おう。

    ◎何もかもはできないので、やることを選択する方法
    ①1日の最初の1時間は最も重要なプロジェクトに取り組む
    ②自分自身とのミーティングをスケジュールに入れる

    ◎時間をコントロールするのをやめて自由を得る方法
    ①現実のペースに身を委ねる(忍耐が必要)
    忍耐を身につけるには、問題がある状態を楽しむ。少しずつやる(途中でも思い切ってやめることで忍耐の筋力が鍛えられる)
    ②時間はひとりで持っていてもしかたない、共有してこそ
    家族や友人と過ごそう。

    ◎時間の有限性を受け入れるためのツール
    ①先延ばしの状態に耐える
    やることが多すぎて不安なとき、人は同時にいろんな仕事に手をつけてしまいがち。
    それよりも多くのことを先延ばしにした状態に耐える力をつけた方がいい。
    ②人間関係に好奇心を取り入れる
    誰かといて面倒くさいとか退屈だと感じたら、まずは興味を持ってみること。
    ③親切の反射神経を身につける
    後でにせずにすぐに親切をする

    確かに時短しても、その分時間ができたと感じない。
    それって何でだろうと思ってたら読むといい本。
    色々諦めがつくし、人生短いから将来のために今を犠牲にしすぎるのはやめようと思った。
    最初の説明が長かった。
    最後の具体的なアドバイスの方が為になった。

  • 「人生のすべては借り物の時間」なのだとしたらー何かを選択できるということ自体が、すでに奇跡的だと感じられないだろうか。
    (引用)限りある時間の使い方、著者:オリバー・バークマン、訳者:高橋璃子、発行所:株式会社かんき出版、2022年、86

    定年延長を考えなければ、私も仕事ができる時間が10年を切った。この歳になれば、どのような時間の使い方、そして生き方が良いのかを考える。例えば、私の尊敬する稲盛和夫氏によれば、”仕事に打ち込んで、世の中に役立ち、自分自身も幸せだった“(致知12月号、令和4年11月1日発行、発行所:発売所:致知出版社、11)という生き方は、とても共感できる。

    一方、時間の使い方の改善によって、生産性の向上を図るため、「タイムマネジメント」という言葉をよく聞く。つい、ダラダラと過ごしてしまうと、すぐに時は過ぎ去り、あとで人生の中で無駄な時間を過ごしてしまったと反省することも多い。
    しかし、私は、このタイムマネジメントという言葉が好きになれない。ヒト(人)は、自然を支配できないように、果たして時の流れも支配すべきなのであろうか。

    私たちが地球上に生まれ、過ごせる時間は、仮に80歳まで生きたとして、4,000週間ほどしかない。この極めて短い、限られた時間をどう過ごすかは、至極当然であるが、各個人に委ねられている。そんなとき、一冊の書籍に出会った。タイトルは、「限りある時間の使い方(株式会社かんき出版、2022年)」である。

    この本は、いままでのタイムマネジメント関連の書籍と一線を画す。一言で言えば、決して抗うことのできない時の流れに対して、肩の力を入れず、人間らしく生きなさいという感じである。つまり、時間は有限であるということを認識しながら、効率化を目指すのではなく、問題が発生してもその状態を楽しむ。それによって、一人ひとりの人生が完成するということだと理解した。本書を拝読し、このブログの冒頭の記した「人生のすべては借り物の時間」と考え、私の人生は、時間の経過と比例するように、人生の瞬間、瞬間に“奇跡”がもたらされているという考えで、生きていくことが望ましいのではないかと思うに至った。

    本書の中では、スウェーデンの哲学者、マーティン・ヘグルンドの次の言葉が登場する。「もしも、人生が永遠に続くと考えるなら、自分の命が貴重だとは思わないだろう(本書、78)」。

    多くの日本人が好きな桜の花は、一年のうちに咲くのは一瞬だ。また、夏の風物詩とも言える打ち上げ花火も、藍や黒色のキャンパスともいえる夜空に、鮮やかで美しい大輪の花を一瞬だけ咲かせてみせる。長い地球上の歴史において、ヒト(人)の一生も一瞬だ。その儚さ故の尊さに、命を、そして時間を愛おしく、貴重だと感じるのであろう。そう考えていけば、時間の使い方は、目先の効率性を優先するのではなく、自然の時の流れの中で、もっと大局的に見て、それぞれの人生を完成させていくことが必要ではないかと感じた。

    ただ、本書は、何も哲学的な、時間の使い方の概念だけでは終わらない。具体的な”時間の使い方“にも言及している。例えば、タスクを上手に減らす3つの原則の一つに、『優先度の「中」を捨てる』がある。これは、かの有名な投資家、ウォーレン・バフェットの話だとされているそうだが、「人生のやりたいことのトップ25をリストアップする。そして、重要なものから並べる。そして、上位5つのものに時間を使う」というものだ。タイムマネジメントのような効率化の罠にハマり、時としてヒト(人)は、時間を操り、何でもこなせそうな気になってしまう。しかし、本書の別の箇所で指摘しているように、「どんな仕事であれ、つねに時間は予想以上にかかる」ものである。限られた時間を有効に使うため、真に重要なタスクを確実に実行していく(これは仕事に限ったことではない)必要があると痛感した。

    また、本書には、忍耐を身につける3つのルールや、本書の巻末には有限性を受け入れるための10のツールも紹介されている。その10のツールのうち、「ありふれたものに新しさを見いだす」がある。歳を重ねてきた私にとって、このツールは、妙に納得してしまった。もっと、この瞬間に与えられている人生のギフトに深く潜り込み、日常の内側に新しさを見つけていきたいと思った。

    私たちを宇宙レベルで考えると、本書では、「あながた限られた時間をどう使おうと、宇宙はまったく、これっぽっちも気にしていない(本書、240)」とされる。

    いままで、自分の人生は、そして人生の成功とはこうあるべきというものに囚われ過ぎた感がある。また、“限りある時間を効率的に使いなさい”と、周りから潜在的に植え込まれてきた気がする。
    そんな考えを払拭し、肩の力を抜いて、自分の人生を選択して、人間らしく生きて、充実したものにさせよう。

    そんな人生の意義を思わせてくれる一冊であった。

  • 今まさに私はすべての自分のできる限りの事や、これからやりたいバケツリスト100などを一生懸命に書き、特にカテゴライズすることもなく、過去自分ができなかったこと、これからやりたいことに関して全てやりたい。すべてできるだけ健康に近づきたい満たされたいと言う気持ちで自分の気を紛らわせるの1つのネタにしているところだった。

    この本で言われてることがすごく自分に突き刺さっていて、メモが止まらない。2024年2月25日

  • 生産性とは、罠なのだ。

    時間が限られているという事実を不定することなく、受け入れる。そのほうが、僕たちの人生はずっと充実したものになる。

    やるべきことはいつだって多すぎるし、これから先もそれはきっと変わらない。その中で心の自由を得るための唯一の道は、「全部できる」という幻想を手放して、一握りの重要なことだけに集中することだ。

    何かを捨てて何かを選ぶという現実が重すぎて、選択肢がないふりをしている。

    時間についても、まず自分の取り分を確保しないと、どんどん他のことに時間を使ってしまい、本当に大事なことができなくなる。

    仕事を辞めるにしても、子供を持つにしても、家を買うにしても同じだ。迷っているうちは不安でいっぱいかもしれないが、思い切って決めてしまえば、不安は消えてなくなる。進むべき方向はただ一つ。自分が選びとった未来に向かって前進するだけだ。

    退屈がつらいのは、単に目の前のことに興味がないからではない。退屈とは「ものごとがコントロールできない」という不快な真実に直面したときの強烈な忌避反応だ。

    自分は万能ではない。ただの無力な人で、それはどうしようもない。その事実を受け入れた時、苦しみはふいに軽くなり、地に足のついた開放感が得られるだろう。

  • 【また読みたい】
    本書は、時短アイテムや時間を作り出そうと言う内容の本ではなかった。
    人は死ぬ。時間は限られていて、いかに限りある貴重な時間を自分の大切なものに使っていくか。時間を増やして全てやるのは不可能。やるべきことに集中し、不要なものはバッサリすてること。
    時間をコントロールしようとしないこと。それに尽きる。自分の残りの人生の使い方や今やっている。重要でない事を考え直す機会になる本だった。

  • ポエム的な要素が強かった。使い方の話ではあるが哲学書のような感覚で、抽象的な話が多く実生活では活かしづらかった。今の時間を大切にってことだったけど、その気持ちは分かるけどどんどん世の中も進化しているって言うのも普遍の事実。SNSに上げるために〇〇する、みたいな時間の消費の仕方は別の場所で価値が生まれてるワケだし本人が良ければ結局なんでもいい気もする。あと、自分がやりたいことに時間を割くためには、やりたくないことの時間を減らさなきゃ行けないので、結局時間中やタクス管理術みたいなのは必須なんじゃないか?と思いました。

  • 人生4,000週間(本書の原題でもあります)。限りある時間を大切に使おう、という主張は本当によくわかる。
    一方で、では具体的には・・という部分をもう少し掘り下げてもらえると、さらに洞察の深い著作になったのでは、という印象もありました。

    マインドフルネスの考え方にも近いと思いました。

    ・中ぐらいの優先度のタスクが危険(切り捨てるには惜しいが、限られた人生の時間を一番食いつぶしている可能性がある)

    ・とは言え、「今を生きる」のは、そう簡単なことではない。眼の前の体験を味わおうとしても、期待していたような思いにならないことも多い

    ・どんどん忙しくなっていくことに際限がなく、意識的に立ち止まったり、中断したりしないと、長期的にはもたない。

    ・「問題がある」状態を楽しむくらいの忍耐力が必要になる。 いつまで待っても、「問題がない」状態になるわけではない

    ・人生100年と仮定すると、30人分くらいの生涯を遡るだけで、人類の歴史の相当の部分をカバーできてしまう。人類の歴史といっても、短いとも言えるし、あなたの人生も、もちろんそれよりずっと短い。

  • 留まることで見えてくるもの。わからないという不快感に耐えれば解決策が見えてくる。
    自分の人生が無意味ではないかと疑うのは悪いことではない。内面の変化が起こっている証拠。
    すでにより良い人生への一歩を踏み出している。

    支度が整うまで人生が始まらないかのような感覚。
    現実にはやるべきことはいつだって終わらないし、何かを捨てることは避けられないし、世界を好きなだけ速く動かすことはできない。
    そんなつらい現実を受け入れて、はじめてここにいることができる。
    限られた時間を大事なことをして過ごせる。

    時間について、生産性をあげるだけでなく概念、とらわれてい常識について疑ってみる。
    次にやることをやるだけ。

  • 時間管理の書というよりは、哲学書に思えました。全部やるのは不可能なことをまず認める。
    歳を重ねてきた今、よく理解できました

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著者プロフィール

イギリス全国紙ガーディアンの記者。外国人記者クラブ(FPA)の若 手ジャーナリスト賞を受賞。英国で最も権威ある報道賞・オーウェル賞ノミネート経験も持つ。著書にベストセラー『限りある時間の使い方』他。

「2023年 『HELP! 「人生をなんとかしたい」あなたのための現実的な提案』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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