武器としてのエネルギー地政学 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • エネルギー政策について欧州/米国/中東/日本での違いがよくまとめられており、世界のエネルギー事情を俯瞰的に見るのにいい一冊だと思います。
    「平時はコモディティ、一朝事が起こると戦略物資、それが石油です」という言葉は重いです。
    6章のCOPやパリ協定、京都議定書に関しては、リアリズムに基づいたもっともな指摘で、各国の事情に応じたエネルギーベストミックスを実現化し、それぞれエネルギー効率を高めていくのがエネルギー安全保障を考える上で王道というのはその通りと考えます。

    直面している課題は、「More Energy Less Carbon」という両立が難しいわけで、これを特定の国に押し付けたり、短期で水に中長期で見るというのが必要なんじゃないかとあらためて思いました。

  • エネルギーを武器とした地政学。ロシアによるウクライナ侵攻の影響。どの化石燃料においてもインフラが必要で、整備には時間が必要。しかも、More Energy Less Carbonという矛盾したトレンド。現在のエネルギー危機を理解するには、良い読み物。

  • エネルギー問題は、ロシアとウクライナ戦争以前からはっきりと表れていた。これまで有効な手を打ってこなかったツケが今、表面化しているにすぎない。ロシアはそれをよく理解している。だからエネルギーを武器にして負けを認めないのだ。

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著者プロフィール

エネルギーアナリスト。1948年、埼玉県生まれ。埼玉県立浦和高等学校、東京大学法学部卒業。1971年、三井物産に入社後、2002年より三井石油開発に出向、2010年より常務執行役員、2012年より顧問、2014年6月に退任。三井物産に入社以来、香港、台湾、二度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクでの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。現在は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」の代表世話人として後進の育成、講演・執筆活動を続ける。
著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』『原油暴落の謎を解く』(以上、文春新書)など。

「2022年 『武器としてのエネルギー地政学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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