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感想・レビュー・書評
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中国人であり、ミステリ畑出身の作者によるSF短編集。文学やサブカルの知識を凝縮した密度の高い作品が多く、それでいて情緒的な味わいもある。きっと作者は"物語"の力を信じ、愛しているのだろう。パスティーシュとして書かれたそれらには清新さが宿っていた。
いずれも粒揃いだが「色のない緑」はAI技術を用いた言語SFともいえる作品で、非常に洗練された作品だ。言葉やそこから創られるものの限界性について深く思索しており、論理的であり、強度の強い文学ならではのエモーショナルな感動を覚えた。
ただし、その無尽蔵な知識は作品内で全てを綺麗に消化できているわけではなく、こだわりが強すぎるあまり使いきれずに投入してしまってる要素もある。その為若干リーダビリティは低いのだが、それは作者が持つポテンシャルの高さを表しているので、この先の活躍が楽しみだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表題作『ガーンズバック変換』
中国人作家が「香川県ネットゲーム依存症条例」と「電脳コイル」から着想を得て書かれた。という特異なSF物語。
主人公は女子高生でカラオケにいったりもする。
そういう日本的な世界を文字でリアルに表現できていることがまずスゴイ
他数編の短編集だがSF初心者には難しい哲学的内容である。
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