ぐっすり眠る習慣 [Kindle]

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  • アスコム
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  • 朝は和食 昼は、熱いものや辛いものは食べない 夜は油物はだめ
    入浴は睡眠の2時間前 晩酌は寝る前ではなく夕食時
    4時間ぐっすり寝れば良い 早く起きなければいけないときも普段の時刻に寝る

  • パフォーマンス向上のために知っておきたい睡眠の知識を得られる本です。
    睡眠が大事、という情報はいろいろなところで見聞きすることは増え、実際に体感することでもあります。
    ただ、研究が進む中で、かつては効果的だと言われていたことが、科学的に根拠が薄いなどとされることも多く感じます。
    情報は常にアップデートする必要がありそうですが、そういった中で得るべき情報が紹介されていると感じられる1冊です。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】

    「睡眠にスマホが大きく影響するのは、ブルーライトの影響よりも、情報を得ると次のアクションを考えてしまい、それが重なって『マルチタスク』状態となる『マインドワンダリング』を起こしていることが原因の可能性がある。」
    →スマホを使うこと自体の影響より、スマホの使い方での影響が大きいという見方は、知らなかった知識でした。
    「脳の処理能力が落ちていると自覚できるかが重要。自身の状態を見誤ると、仕事上の大きなミスにもつながるが、パフォーマンスの低下を把握できれば、対応や改善が可能。机が散らかる、イライラする状態は要注意。睡眠時間が不足すると、不安や恐怖を感じやすい。」
    →これは、やっぱりそうなんだなと思えることでしたが、私は特に、散らかってきたら脳の処理能力が落ちているサインということに実感があったので、意識しておきたいです。
    「午後のエネルギッシュな活動のためにも、昼食では『身体の材料となる栄養素』であるタンパク質をしっかり摂取したい。逆に昼食に適しないのは、鍋などの熱い汁物や、香辛料を大量に使った辛いもので、深部体温を上げた反動で眠くなりやすくなるおそれがある。」
    →何となく実際に感じていたことではありましたが、これからは意識して昼食を選びたいと思えた知識でした。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ・ぐっすり眠るということを定義するのは簡単ではないが、極論すると、日常を自分が望むパフォーマンスで駆け抜けているとき、つまりはきちんと充電できていることになる。判断の指標は「睡眠の質」で、時間や何時に寝たかなどとは少し違う。
    ・人間はブレーキがついていないクルマのようなもので、いきなり全力で走り出せても、すぐ眠るのは難しい。この構造を理解していないと、いつでも休めると思って無理をしすぎる。ぐっすり眠るには「飛行機の着陸」で徐々に高度を下げるような、その前の準備が大事。

    ○眠りが浅い人は損をしている
    ・身体を動かしたときと同様、脳も活発に動くと多くのエネルギーを消費し、その際に熱を発する。体温もそれに伴い、起床から昼までに上がり、日中は覚醒する。しかし、脳は熱に弱く、そのままではオーバーヒートとするので、睡眠で働きを低下させクールダウンさせる。
    ・脳は睡眠でクールダウンしつつ、日中に得た記憶情報を整理する。日中の活動で損傷した神経ネットワークの回復はぐっすり眠らないと行われず、短期間の浅い睡眠ではこの機能がうまく働かず、得た情報が脳の中でうまく整理されなかったり、記憶力が低下したりする。
    ・睡眠にスマホが大きく影響するのは、ブルーライトの影響よりも、情報を得ると次のアクションを考えてしまい、それが重なって「マルチタスク」状態となる「マインドワンダリング」を起こしていることが原因の可能性がある。

    ○普段どれだけぐっすり眠れているか
    ・脳の処理能力が落ちていると自覚できるかが重要。自身の状態を見誤ると、仕事上の大きなミスにもつながるが、パフォーマンスの低下を把握できれば、対応や改善が可能。机が散らかる、イライラする状態は要注意。睡眠時間が不足すると、不安や恐怖を感じやすい。
    ・眠りに入る前にしっかりリラックスしたい。ラベンダーの香りは、不眠症の治療にも使われているほどの催眠効果がある。コーヒー豆の香りも効果がある。夕食後から21時前後までに20分前後音楽を聴くのもよい。
    ・年をとると早起きになるのは本当で、日中の活動量の低下や脳の老化、将来のストレスなどによるものと考えられる。

    ○ぐっすり眠れる身体をつくる新習慣
    ・就寝前に静的ストレッチをするとよい。全身の筋肉を伸ばす必要はなく、あおむけになり、深呼吸しながら足首をゆっくり手前に曲げて再び戻す動作を1分ほど行うだけでも、足の血行を促進し、深部体温を下げる効果がある。ゆっくり息を吐きながらだと、効果が高まる。
    ・睡眠障害の可能性を感じたら、状態を知るために、IoTやAI技術を活用して睡眠状態をモニタリング・分析し、科学的に睡眠の質を改善・向上させる機器・サービスである「スリープテック」を取り入れてみるのもよい。ウェアラブル機器やセンサーなどがある。
    ・睡眠不足が続くと、交感神経優位が続き、身体が休まらず、血管も活発に動き続けて日中のダメージが回復しないので、平常時の血圧は確実に高くなる。横向きで寝ると改善することがあるが、心臓を圧迫しないよう、右側を下にする。

    ○ぐっすり眠れるメンタルをつくる新習慣
    ・毎日、就寝前に翌日の起床時間を家族に伝え、自身も数回「○時に起きる」と唱えると、「宣言効果」で起床へのモチベーションが上がり、起床時刻の前に目が覚めるようになる。アラームで無理に起きると、コルチゾールが慌てて分泌され脳に負担がかかり、目覚めが悪い。
    ・考え事による不眠を解決するには、ルーティングをつくるほか、不安や考えたことを淡々と書き出すこともよい。思い切って起き上がり、嫌なことをノートに吐き出すイメージで、考えたことをメモしてみると、案外気分が落ち着く。
    ・寝言の大半は危険なものではないが、大きな声での寝言や奇声は、レム睡眠行動障害と呼ばれる問題のある症状。継続する場合は、病院に行くほうがよい。改善には、ぐっすり眠れる環境を整える。

    ○日中の眠気を上手にコントロール
    ・眼精疲労は自律神経の働きにも影響を及ぼし、顔や首の筋肉も緊張して脳への血流が減り、脳がストレスを感じて交感神経が優位になる。濡れたタオルをよく絞り、電子レンジ500Wで1分温めた蒸しタオルを目の上に10分ほどのせ、目を温めるとよい。
    ・午後のエネルギッシュな活動のためにも、昼食では「身体の材料となる栄養素」であるタンパク質をしっかり摂取したい。逆に昼食に適しないのは、鍋などの熱い汁物や、香辛料を大量に使った辛いもので、深部体温を上げた反動で眠くなりやすくなるおそれがある。

    ○ちょっとしたことで眠りやすいくなる「入眠の習慣」
    ・「あおむけの大の字」が、深部体温を下げるにはベスト。身体が圧迫されていないため血行が良くなり、手足の先から熱がスムーズに放出され、深部体温を下げる。手足をくっつけると脇や股に汗をかきやすく、熱がこもり、深部体温が下がりにくい。

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著者プロフィール

白濱龍太郎(しらはま・りゅうたろう)
睡眠専門医
筑波大学卒業、東京医科歯科大学大学院統合呼吸器学修了(医学博士)。公立総合病院睡眠センター長などを経て、2013年に「RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック」を設立。これまで2万人の睡眠に悩む人を救ってきた。自身がオンオフを切り替えるのが苦手だったという過去から、いかに睡眠が日中の活動に影響するかを実感し「睡眠投資」という考えを発信。マイクロソフト、PHILIPSなど世界的企業での講演や、東京オリンピックでは選手村で選手をサポートするなど、ビジネスやスポーツ界からの信頼も厚い。慶應義塾大学特任准教授、国立大学法人福井大学客員准教授、武蔵野学院大学客員教授、日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ、ハーバード大学公衆衛生大学院客員研究員などを兼歴任。『誰でも簡単にぐっすり眠れるようになる方法』『いびきを自分で治す方法』(アスコム)など著作多数。「世界一受けたい授業」(日本テレビ)、「めざましテレビ」(フジテレビ)などメディアにも広く出演している。

「2023年 『ぐっすり眠る習慣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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