千早さんと、尾崎世界観さん共著の小説です。同棲カップルの日常を描いており、千早さんが女性「福」の目線で、世界観さんが男性「大輔」の目線で書いています。
福さんは、きっちりした性格、しっかりもの。大輔は、いいかげんで、だらしない。そして、思ったことを、うまく言葉で伝えられない。
最後まで読むと、この2人、性格はこんなに違うのに、似た者同士なのでは、と思いました。言葉の少ない大輔と、相手を責める言葉を、容赦なくぶつけても、本当の気持ちは伝わらない福さん。どうでもいいことは、言いたい放題だけど、大事なことは、怖くてきちんと向き合えない。
最後に別れることになって、お互いに手紙を書く場面があります。自分の素直な気持ちを、正直にぶつけていました。これを言葉にしたらいいのに、と思っても、なかなか本人を目の前にすると、言えないのでしょうね。
ちなみに、この手紙は渡されていませんが、サラッと元の関係に戻っています、まさに題名どおり。周りが何を言ってもこの関係は続いていくのでしょう。多分。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年5月27日
- 読了日 : 2023年5月27日
- 本棚登録日 : 2023年5月25日
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