カエルの楽園2020 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2020年6月24日発売)
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百田尚樹『カエルの楽園2020』新潮文庫。

『カエルの楽園』の続編。ネット公開作品に加筆修正を施した完全版。

相変わらず日本の国政への激しい批判が描かれる。新型コロナウイルス対策への国政の無能ぶりと対策の遅延が露呈したことで、今回はその辺をチクチクとえぐられる。

国政の水際対策の遅さと杜撰さ、中国の国慶節狙いのインバウンドを優先させたばかりに新型コロナウイルスを流入させた日本。さらには中国から欧州に広がった新型コロナウイルスは凶悪なウイルスに変異し、日本に流入する。馬鹿な政治家はコロナなんぞは風邪やインフルエンザと変わらないなどとほざき、最後まで東京オリンピックは予定通り開催するのだと強情を張ったアホも居た。国政は意味もなく長期間、学校を休みにし、アベノマスクと僅かばかりの給付金をバラまき、ステイホームなどと掛け声をかけて国民に自粛のお願いをするばかり。国政は緊急事態宣言を発動するも、実際の対策は地方自治体に丸投げ。国民は国政よりも地方自治体の首長の方が能力のあることに気付かされる。

あの悪夢の出来事から一夜明けると、難民アマガエルのソクラテスとロベルトは過去の平和なナパージュに居た。そんな中、ウシガエルの国で原因不明の病気が流行り始め、ナパージュにも病気が広がる。

終章は3つのパターンが提示される。現実的に日本の新型コロナウイルスは果たしてどのような決着を見るのだろうか。

ナパージュは日本、ヌマガエルは在日韓国人で、スチームボートがアメリカ人、ウシガエルは中国人なのだろう。そして、ハンドレッドは百田尚樹自身で、プロメテウスは安倍晋三か。水仙の花がマスクらしい。

本体価格520円
★★★★

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2020年6月16日
読了日 : 2020年6月16日
本棚登録日 : 2020年6月15日

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