満を辞して、いつか読もうと思っていたカーについに手を出した。
怪奇趣味全開の前半は少し読みにくかったが、殺人が起こったあたりから徐々にハマっていき、これがカーの密室か〜という感じで、全体的にはとても面白かった。
今だとややもの珍しさは下がるが、トリックはとても独創的。ルイス・プレージの短剣が巧妙なミスディレクションとなっている。
そして意外だったのが、密室以外の部分も結構力が入っているところ。
ジョゼフの正体を見抜くのはさすがに難しいが、「これから見張りをさせる人物にモルヒネ注射を認めるなんて、こんな馬鹿げた話はないだろう?」というH.M卿の言葉にはやられた。これは気づけなかったのが悔しい。
探偵のH.M卿も好みだったし、カーの作品は引き続き読んでいきたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月17日
- 読了日 : 2022年3月17日
- 本棚登録日 : 2022年3月17日
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