2023年の読み初め。
新春に読むものではないきもするが、わたしはこの本が好きだ。
Kの死に、毎回鳥肌がたつ。
Kの血潮は、眠る先生の顔にまで及んだのではないかと初めて思いいたる。
頸動脈は首のどこにあって、どう切るとああなるのかを検証したレポートまで読んでしまった。
半藤氏によると、先生の遺書がこんなに長くなったのは、漱石の次に連載予定だった志賀直哉がなかなか書けなくて、間を持たせるためだったんだとか。
それを差し引いても長いが、つくづく漱石は専属作家としても連載作家としても優秀だ。
当時のエゴやら孤独やらも、令和になって一周まわった感がある。
もはや孤独は普通だし、資産家じゃなくても遊んで暮らせるし、天皇にはなんの権限もない。
また、時代の変わり目に読もう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本近代
- 感想投稿日 : 2023年1月7日
- 読了日 : 2023年1月3日
- 本棚登録日 : 2023年1月2日
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