ハイデガー哲学入門──『存在と時間』を読む (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2015年11月19日発売)
3.50
  • (5)
  • (11)
  • (15)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 389
感想 : 22

自分の在り方とは何か、、、存在とは、、

「共に現に存在すること=共現存在Mitdasein」他者たちがあってこそ、「誰」という問いに対する答えの方向が決まってくる。他者との関係で「適所性」が割り当てられていること、「現存在」同士で相互的に作用する「顧慮的気遣い」は生活の中で実感として理解できた。

この本の中で最も励ましになり、自分の問いに対するヒントになったのは、「死への先駆」は「自由」に繋がるという考え。死と向かい合った時の「単独化Vereinzelung」を通して、各「現存在」の本来的存在が、開示されるということ。以下抜粋。
〜「配慮的気遣い」や「顧慮的気遣い」の既存の連関に無自覚に縛り付けられるのではなく、自己の本来的存在を起点として、それらの連関を"積極的"に意味付けし直し、それらに対する自己の関わり方を"主体的"に変更しようとする。自分らしくあるために、周囲の事物や他者に能動的に関わろうとするようになるのである〜 

哲学を勉強してこなかった人も、この本を通じて自分の在り方について考えを深めることができると思う。言葉が難しいためか、理解しようとしている間に感情的になっている心が落ち着いてきたのは驚きだった(笑)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年10月1日
読了日 : 2021年9月24日
本棚登録日 : 2021年6月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする