anego (小学館文庫 は 5-2)

著者 :
  • 小学館 (2007年6月6日発売)
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本棚登録 : 1033
感想 : 125
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2021年3月8日読了。一流商社に勤める一般職・33歳独身の奈央子が体験する腐れ縁・セックスフレンド・不倫・他人の恋愛相談などの苦闘。本書に描かれる女性の境遇・風当たりはさすがに一昔前の日本だと思うが、それでも「こんな時代があった」こと、今でも脈々と流れていると思うことになんともイヤーな気分になる。潔癖なOL奈央子のプライド・意地・悩みは大いに共感する。理屈ではわかっていても溺れてしまうのが恋愛なのだと思うし、やっと手に入れたと思った恋人・宝物が、他人の指摘から事実と違うことがわかったり価値が褪せたように感じる、とは恋愛に限らずよくあることかもしれないが、考えすぎ・勢いで決断するまたは流されるべきなのか、それとも「知識・情報を得た上で決断した」自分を尊重すべきなのか。これだけ女性の苦しみを煽っておいてハッピーエンドにはならない小説なのだろうな、と思ったところこのラストは予想の上で驚いた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他フィクション
感想投稿日 : 2021年3月8日
読了日 : 2021年3月8日
本棚登録日 : 2021年3月8日

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