上海に赴任して、魯迅公園だとか魯迅博物館に行って以来、
読まなきゃと思っていた魯迅。
魯迅の最初の作品集である『吶喊』(とっかん)をそのまま
再現した短編集。
冒頭の「自序」を含めて15作品が収められています。
中国近代文学の父と呼ばれる魯迅が、20世紀初頭、
清代末期から中華民国の時代までの、中国人民の
苦悩を皮肉も交えて描いています。
どこかで感じたことのある雰囲気だなと思ったら、
日本の明治の文豪、夏目漱石と会い通じるところが
あるように思えます。
古い価値観と新しい価値観の狭間の中で揺れ動き、
世を憂う心。
代表作である「阿Q正伝」だとかは入っているのですが、
日本にもゆかりの深い「藤野先生」は収録されていません。
別の文庫には入っているので、そちらで読みました。
http://teddy.blog.so-net.ne.jp/2008-05-10
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
読んだ本
- 感想投稿日 : 2009年11月30日
- 読了日 : 2009年11月30日
- 本棚登録日 : 2009年11月30日
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