和菓子のアン (光文社文庫 さ 24-3)

著者 :
  • 光文社 (2012年10月11日発売)
3.89
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本棚登録 : 17834
感想 : 2136
4

読み終えたその足でデパ地下に向かい、
そこに並んでいる上生菓子を手にとっていました。
そのくらい和菓子が食べたくてたまらなくなる。
和菓子についてもっと知りたくてたまらなくなる。

日常ミステリものですが、ミステリ自体はとてもライトで、
それよりも登場人物の心の動きとか、
人生の機微なんかに目を向けたくなる作品です。
(変わり者が多いけど)いい人ばかりなので気持ちよく読めます。

そしてなにより和菓子についての薀蓄がたっぷり。
「菓子」というとどうしても「スイーツ」と呼ばれるような
洋菓子に目がいってしまいがちですが、
和菓子というものが日本に長く息づいているからには
もちろんそれなりの理由があるわけで
そのうちの少しを知ると、もっともっとと止まらなくなります。

季節の変化や侘び寂びを慈しむ文化、
美しい日本語の言葉遊びなど、とても興味深いです。

美味しい和菓子と、美味しい抹茶と一緒に、
ゆったりと味わいたい、そんな作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ★小説
感想投稿日 : 2013年4月16日
読了日 : 2013年4月16日
本棚登録日 : 2013年4月16日

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コメント 1件

円軌道の外さんのコメント
2013/04/25


はじめまして!
フォロー
ありがとうございました(^O^)

兵庫県に住む、
猫と映画とロックと活字中毒な
プロボクサーです。

本棚チラリと見させてもらいましたが
真摯で分かりやすいレビュー
とても参考になります!


この作品自分も大好きです。

甘いものって
人を幸せ気分にしてくれるし、
食べている間に、
どんどん元気がみなぎってきますよね(o^-^o)


和菓子屋や団子屋の前通った時の
トキメキったらないし♪

自分はボクサーなので
試合前に京都の山奥でキャンプしたりするんですが、
老舗和菓子屋の
めちゃめちゃ甘い匂いに釣られて
ランニング中でも
ついつい中入っちゃうんスよね〜(笑)(o^-^o)


これから何かと
レビュー等参考にさせてもらいますんで、
今後ともよろしくお願いします(^_^)


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