読み終えたその足でデパ地下に向かい、
そこに並んでいる上生菓子を手にとっていました。
そのくらい和菓子が食べたくてたまらなくなる。
和菓子についてもっと知りたくてたまらなくなる。
日常ミステリものですが、ミステリ自体はとてもライトで、
それよりも登場人物の心の動きとか、
人生の機微なんかに目を向けたくなる作品です。
(変わり者が多いけど)いい人ばかりなので気持ちよく読めます。
そしてなにより和菓子についての薀蓄がたっぷり。
「菓子」というとどうしても「スイーツ」と呼ばれるような
洋菓子に目がいってしまいがちですが、
和菓子というものが日本に長く息づいているからには
もちろんそれなりの理由があるわけで
そのうちの少しを知ると、もっともっとと止まらなくなります。
季節の変化や侘び寂びを慈しむ文化、
美しい日本語の言葉遊びなど、とても興味深いです。
美味しい和菓子と、美味しい抹茶と一緒に、
ゆったりと味わいたい、そんな作品でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
★小説
- 感想投稿日 : 2013年4月16日
- 読了日 : 2013年4月16日
- 本棚登録日 : 2013年4月16日
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コメント 1件
円軌道の外さんのコメント
2013/04/25