脳を銃で撃ち抜かれた青年が、脳移植を受けて生還するが、人格に変化が現れ別人のように変身していく。
脳移植を執刀した堂元教授の記録[堂元ノート]から始まり、[堂元ノート]で幕が閉じられます。主人公、純一の恋人である恵の[日記]や、倉田刑事の[メモ]を挟みつつ、純一の視点によって物語は進みますが、次第に人格が変化し狂暴するため一人称が「僕」から「俺」へと変化するところがおもしろいです。
また、それらの変化をあくまで研究材料とし、最後まで宿題を課す[堂元ノート]の冷徹さも印象深い。
唯一、最後の恵が大事にしたものだけが救いでした。
ドラマを先に観てからの原作だったため、ドラマでの恵と純一の純愛の印象が強く、それに比較すると純一の狂暴さばかりが際立っている印象でした。
でも、歯止めがかからない変身ぶりは最後まで一気に読んでしまいました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月28日
- 読了日 : 2020年6月28日
- 本棚登録日 : 2020年6月28日
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