図書館にて借りました。
これは名作!綿矢作品の中で一番好きです。
「インストール」や「蹴りたい背中」はいまいちパンチが私的にはなく、あっさり読んでおしまいと云うパターンだったのですがこれは面白い。
単純に云うと、ひとりの女の子の成功からの転落ストーリー。
知らないうちに入ってた芸能界。
それを望んでいたのかいなかったのか、本当のところ夕子にも解らなかったと思う。
だって、気づいたらいたんだもん。
特に世界は少し違うな~と思ったのは、「高校合格」がニュースになること。
夕子本人も作中で云ってたけど、本当にそう思う。
浅田真央選手とかもニュースになるもんな~。
そして今はどうか解らないけど、学生生活って芸能人の方が大切だと思う。
それを夕子は忙しすぎて、出来なかったから、後の「プライベート映像ネット流出」に発展したんだと思う。
「恋して、恋されて。愛して、愛される」
「夢を与える人になりたい」
夕子は云った。
そして気づく、「夢を与える側は夢を見ちゃいけない」
でも、私は違うと思う。
ただ、当たり前が出来なくなるほど忙しすぎたから免疫がなくて、その折り合いをつけるにはまだ、幼すぎただけ。
「大人になるまえに、大人に仕立てられた女の子」
自分の子供の芸能界入りは本当に「親」が鍵だとしみじみ思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
綿矢りさ
- 感想投稿日 : 2013年10月15日
- 読了日 : 2008年2月10日
- 本棚登録日 : 2013年10月15日
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