彼女達はどこへもいけない。読み終えた時、何故だかそんな風に思った。 どのお話も特にハッピーエンドとはいえず、全篇に閉塞感が漂う。 官能シーンはそこまでどぎつくなく淡々と読めてしまったなぁ。私自身が歳を取ったのかも知れないけど。 この中では宮木さんの『指と首』がよかった。トリにふさわしい圧倒的な存在感。 少し急展開な気もしたが、水槽でもがく金魚、過去の記憶と劣等感、赤い血の描写がクライマックスで鮮やかに絡み合い最後まで一気に読んだ。『ポルノ姫』は現実感がなくてどこかおとぎ話みたいな感じがした。ジムノペディはいいよね。『星屑おっぱい』主人公が痛々しい。多分この先もこの子は抵抗できない気がする。『つばめくん』好きでも嫌いでもなく。あまり印象に残らなかった。『妄想RUN』は文体が苦手。20代前半位はこういうの好きだったのに。やっぱり歳を取ったのね。『蜜しぼり』SMって深い。実は尽くすのはS、Mが尽くされる側なんだなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
30代前半
- 感想投稿日 : 2022年10月24日
- 読了日 : 2019年8月10日
- 本棚登録日 : 2022年10月24日
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