事件自体はあり得なさそうな話。発火殺人とかオオカミ犬が絡んでいたりとか。
しかし私は主人公の女性刑事・音道貴子のかっこ良さに惚れてしまった。好きな登場人物ベスト3に入るかも。音道貴子シリーズは全部読もうと決めた。
主人公はじめ、登場人物の心情がよく描かれている。それぞれの言い分も分かる。そこが面白い。
最初はコンビとなるベテラン刑事・滝沢の嫌味な態度、女性蔑視がとても嫌で憎たらしかった。読むのをやめようかと思った。
しかし、次第に滝沢が音道を認めていき、距離が近づいていくのが何とも嬉しくなった。滝沢は嫌な奴なのだが、このコンビをずっと見ていたくなるのが不思議。
クライマックスでは、探していたオオカミ犬と出会う、そしてバイクで追う(一緒に走る)。
そのオオカミ犬の威厳さ、強烈な存在感、孤独感の描写、また他にはスピード感、夜の静けさ、景色などの描写も見事で、感じ取ることができた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学:作者な行
- 感想投稿日 : 2022年2月13日
- 読了日 : 2021年5月28日
- 本棚登録日 : 2021年5月28日
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