凍える牙 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2000年1月28日発売)
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本棚登録 : 4782
感想 : 513
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事件自体はあり得なさそうな話。発火殺人とかオオカミ犬が絡んでいたりとか。
しかし私は主人公の女性刑事・音道貴子のかっこ良さに惚れてしまった。好きな登場人物ベスト3に入るかも。音道貴子シリーズは全部読もうと決めた。

主人公はじめ、登場人物の心情がよく描かれている。それぞれの言い分も分かる。そこが面白い。
最初はコンビとなるベテラン刑事・滝沢の嫌味な態度、女性蔑視がとても嫌で憎たらしかった。読むのをやめようかと思った。
しかし、次第に滝沢が音道を認めていき、距離が近づいていくのが何とも嬉しくなった。滝沢は嫌な奴なのだが、このコンビをずっと見ていたくなるのが不思議。

クライマックスでは、探していたオオカミ犬と出会う、そしてバイクで追う(一緒に走る)。
そのオオカミ犬の威厳さ、強烈な存在感、孤独感の描写、また他にはスピード感、夜の静けさ、景色などの描写も見事で、感じ取ることができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学:作者な行
感想投稿日 : 2022年2月13日
読了日 : 2021年5月28日
本棚登録日 : 2021年5月28日

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