ひとりの夜を短歌とあそぼう (角川ソフィア文庫 D 102-2)

  • 角川学芸出版 (2012年1月25日発売)
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女優や漫画化、絵本作家など異業種の言葉の天才たちが詠んだ短歌を、人気歌人がコメント。


様々な職業・年齢の方々が一つのテーマに対して詠んだ短歌に対し、歌人の穂村さん・東さんと雑誌編集者の沢田さんがコメント・批評をするという形式の歌集です。

それまでに積み重なったいくつもの歌から、詠み人の人間性まで丸裸にされてしまうようなコメントが、興味深いとともに少し怖い。言葉のプロフェッショナルってやっぱりすごい。
「べたべた」や「自慢する」、「芽きゃべつ」といった一風変わったお題や、特定のホラー映画などを詠むという題が出てくるのも面白いです。

読んでいて思ったのが、あるテーマに対して感じる事というのは人それぞれ違ってしかるべきだと思うのですが、それでも詠まれている内容にはどこか共通する本質のようなものがあって(例えば「芽きゃべつ」に対する歌だったら集団性のようなイメージ、内に何か秘めている印象など)、そこに共感したりしているのではという所。
実は短歌というのはイデアにとても近い所にある文化だったりするのかななどと感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 短歌
感想投稿日 : 2023年11月6日
読了日 : 2023年11月6日
本棚登録日 : 2023年11月6日

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