明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ

  • KADOKAWA (2021年2月1日発売)
3.47
  • (4)
  • (11)
  • (11)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 196
感想 : 14
4

中2の長男が、3学期の始まりから学校に行けたり行けなかったり、、、となりました。期末テストはついに3日間とも行けず、でも、毎朝、行かなきゃ、でも、行けないと葛藤している姿に、私も胸が押しつぶされそうになっていました。
私自身はもともと自己表現が苦手なタイプでしたが、勉強だけはハマり、勉強ができることだけが自分を救ってくれたといってもいいような学生時代を過ごしてきました。でも、いい高校に行き、いい大学に行き、いい就職をしても、自分が幸せだとは思えず、子どもを生んで育てる中で、自分を知ること、自分のしたいこと・好きなことをすることこそが、本当の幸せに繋がるんだと実感しています。なので、勉強はしたければすればいい、学校も行きたくないのを無理していかなくてもいいと思っていたのですが、いざ、我が子が学校に行けないとなると、動揺し、この本を手にとりました。
長男にも、106ページの「学校に行くのがなんとなくつらい。でも学校を休むと進学できなくなるのが不安。学校をやめるか死ぬかの二択を迫られているよう。」というある男性の体験談を見せました。自分と同じ気持ち、と言っていました。そして、続けてこうも言いました。今回のテストでどの高校に行くかが決まってしまい、そうしたら、どの大学に行くのかも決まって、就職先もだいたい決まって、稼げるお金も決まる。そう考えたら怖くなった。学校へ行くのが当たり前だし、勉強できるかどうかで将来が決まる。そういう社会に僕たちは生きてる。この本に載っている人たちは、特別な人だ。自分は普通なので、こんなふうに生きられない。
本当はもっといろんな生き方があっていいのに、とても苦しい社会になってしまっています。私の大切な大切な長男、そして、たくさんの大切な若い人たちがそんなふうに思って、苦しい人生を生きているのだとしたら、とても辛いし、苦しいです。私たち親世代が、自分の生き方を通じて、いろんな生き方をしていいんだよ、と見せていかないといけないと思いました。
そんな思いも込めて、今日も私は残業する同僚を尻目に定時で帰り、用事がなくても休んで年休はすべて消化し、障害年金をもらって、ほぼほぼ専業主夫をしてくれている夫がご飯を作っている我が家に帰るのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月19日
読了日 : 2022年2月18日
本棚登録日 : 2022年2月18日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする