大人気のエッセイ集書籍化第二弾です。ものすごく笑えてちょっぴり彼の歩んできた人生に思いをはせる。でもやっぱり馬鹿馬鹿しくて笑える。気持ちが沈んだときにこの本を読むと元気が出ますよ。

僕はこの本についての話を書いたと思っていたら、昨日自分で自分の書いた記事を見直していたときにこの本について書くのをすっかり忘れたことに気づいて、前に読んだこの本をもう一度読み直して、いまここでこうしてこの記事を書いているのですが、やっぱり面白いんですわ。この人が書く文章。やっぱり、落語のエッセンスが体に叩き込まれているからなのでしょうか?彼の文章にはきちんと落ちがあって、抑えるところはきっちりと抑えてある。そして笑える。すごくいい本です。でも自己啓発とかの役にはまったく立ちません。

この本に収録されている話の中で僕がいちばんすきなのは『プロポーズの話』で、伊集院光がいまの奥様にプロポーズしたときのエピソードがつづられているのですが、いい話だなぁと思うとともに本人曰く『ぶさいくがかっこつけてもしょうがない』や『イレギュラーに弱い』という反省箇所は、僕も思わずうんうんとうなずき、奥様が
『私はここで殺されるのでは!?』
とあとで伊集院に語っていたところにお笑いしつつ、僕もこういう夫婦になってみたいものだなと、まだ見ぬ伴侶を思っては、そんなことを考えていたのでした。

伊集院ファンはもちろんのこと、初めて彼を知るきっかけとしても非常にいい本だと思っています。できれば、このシリーズを全巻を通して一気に読んでいただけると面白いかと思われます。

2011年8月31日

テレビやラジオで大人気の「われらがアニキ」伊集院光の上梓したエッセイ集の第一弾です。この中にはテレビでもラジオでもない、もう一人の伊集院光がいます。

僕は伊集院光が大好きで、途中、仕事の関係で聴けない時期はあったが、彼のラジオとはもう、10年以上もの付き合いになる。僕にこのラジオを教えてくれた当時の友人は、地元のFM放送局でラジオ番組のDJをやっていた。前から伊集院光には二つの魅力があって、ひとつはテレビでの伊集院光で、彼いわく「微笑みデブ」、「食いしん坊万歳キャラ」そして、クイズ番組で脅威の正解率を誇る『白伊集院』と彼がDJを勤める人気番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』 で繰り広げられる毒吐きまくりのトークや女性リスナーを切り捨ててでも繰り広げられる過激な企画の数々を展開する『痴豚』、『黒伊集院』の二つがあった。

でも、近年上梓されたこのエッセイ集にはそのどれともちがう『第三の伊集院光』が」そこにいた。 内容を読んでみると、彼は昔、落語家の修行をしていたので、一つ一つの話にキチンと「オチ」がある。そして、話のすべての着眼点が非常に面白くて、それが彼の「味」になっていると思います。

自己啓発本とかと違って、読んでもでも一切ためにはならないんだけれども、一読して損はないと思います。

2011年8月23日

彼の書くエッセイはやっぱり面白いですね。でもやっぱり秀逸だったのは先代の円楽師匠が亡くなったときのエピソードで、この中にこそ、いつもはテレビ、ラジオでは見ることのできない彼がいると思います。

彼の書いている『のはなし』シリーズのエッセイは面白く読ませていただいておりますが、このエッセイ集も相変わらず面白いです。僕がずっとこの人のファンでいるのは彼の生い立ちや生育暦から来るものの見方や考え方が、自分とそれとものすごくシンクロするからです。この本に書かれているエッセイの内容はその大半はバカ話が多いんですけど、その中にいくつか時にはすごくハッとするものがあって、そのバランスというものがこれまた絶妙なんですわ。

特に最後に収録されてある先代の三遊亭円楽師匠が亡くなったときのお通夜の時の事を書いた話しはしみじみとしてよく、先代の円楽師匠とその名前を襲名した師の三遊亭楽太郎(当時)や、同じ修行時代をすごした人間たちとの交流が描かれていて、あぁ、こういう伊集院光だからこそ、僕はずっと彼を追い続けてきたんだと、そしてそれは正解だったと改めてそう確認するお話でした。

この本でもテレビでもラジオでもない、もう1人の伊集院光を感じさせるものでした。

2011年9月2日

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