地下室の手記 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1970年1月1日発売)
3.68
  • (273)
  • (288)
  • (469)
  • (49)
  • (19)
本棚登録 : 4458
感想 : 335

〈地下室の男のださすぎる言動一覧〉
・24歳なのに他人の殴り合いを見て羨ましくなり、よし、殴り合ってみよう!と思う
・しかし、2mの大男を前にあえなく退散(無念の涙)
・その日からそいつを付け回し、決闘を申し込む妄想をする
・肩をぶつけてやろうと画策するも、目の前にすると道を譲ってしまう
・ついに肩をぶつけた!(しかし相手は気にも留めず)
・学生時代友だちなぞいなかったのに、同級生の壮行会に無理やり参加
・謎の自意識爆発スピーチ披露
・飲み食いしたくせに「金なんてないですね!」(清々しい)
・翌朝酒のせいにする弁解の手紙をしたためる
・娼婦に説教(自分より弱い存在だから?)
・下男への給料を出し渋りして自尊心を満たす
・救いを求めてきた娼婦に卑屈すぎる謎理論を展開

 痛い。痛すぎる。ページを1枚めくっただけで言ってることがかわったり、人を遠ざけるくせに求めたり。卑屈で軸がぶれぶれで、身近にいたらとにかく面倒臭そう。

 でも自意識や自尊心は誰の心にもあるもの(であろう)で、ここまで極端でないにせよ誰の心にもネクラーソフはいるのかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2017年11月18日
読了日 : 2017年11月16日
本棚登録日 : 2017年11月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする