仏具屋の娘で、美しくはあるが凡庸な満希子。満希子から、親友という立ち位置のためうまく使われてしまう美波。子どもながら色っぽさがあり、男を惑わす本屋の娘、詩文。その学校では頭が飛び抜けて良く、医大を目指すネリ。
女子校で同じクラスで、しばしば衝突もあった4人が、ひとりの事故死によって40代になった今また人生が交錯することとなる。
自分も40代になったので、人生へのある程度の諦めや、焦燥感、10代の頃からの恋愛観の変貌など、本の中に漂う空気に、あーわかるなあと友だちの愚痴や近況報告を聞く感じで読み進めてしまった。
劇的な人生じゃなくて、凡庸な人生だって幸せ。それでも劇的なものを求めてしまうのはなんなんだろうね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説:日本人作家 アーオ
- 感想投稿日 : 2023年4月9日
- 読了日 : 2023年4月9日
- 本棚登録日 : 2023年4月9日
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