異界のミステリー (絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー)

制作 : 千街晶之 
  • 汐文社 (2022年1月21日発売)
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本棚登録 : 82
感想 : 8
4

中3の娘にと借りたけど、私が面白かった。
編者解説の「特殊設定ミステリー」というサブジャンルについての簡単な説明がありがたかった。
本書はさらに、怪談寄りであったり、幻想小説であったり、だそうだ。
乙一さんを読むようになってから、あの不思議な世界観がとても気になっていて、他の著者の作品も読んでみたかったのでちょうど良い本だった。
おすすめの作品の紹介もあり、是非参考にしたい。

 収録作品
山白朝子「世界で一番、みじかい小説」
近藤史恵「水に集う」
皆川博子「化鳥」  
竹本健治「実験」
千街晶之 編者解説

山白朝子さんの「世界で一番、みじかい小説」
マンションで二人暮らしの夫婦が、見知らぬ男の幽霊を目撃するようになる。
夫は怯えるだけだが、理系の思考に徹している妻は『見えてしまったものを否定はできないから』という理由で、幽霊の存在を前提とした上でその正体を突き止めようとする。
幽霊の出現日時をパソコンの表計算ソフトでリスト化し、幽霊が身に付けいている腕時計を特定するなど、小まめな観察の蓄積により真実を突き止める。
完全理系思考の妻は、幽霊というこの世の法則に従わない存在に、あくまで理系の思考で立ち向かう。そして、全ての“なぜ?”を解明したい。
もう設定から面白い∩(´∀`∩)

他の作品も良かった。
現実と幻想、此岸と彼岸の境界線がいつの間にか曖昧になっていく不思議な感覚…
著者の他の作品も読みたい、読みたい本は増えるばかり。

最後の著者プロフィールに代表作など。
山白朝子 趣味は焚き火 ……そうなの?
焚き火は、いいですよね。
炎を見ているだけで無心になれる、あのパチパチという弾ける音、人間の非力、無力さを何故か感じてしまう。
でも炎が消える時、消す時、凄く現実に戻る。
急に暖かさが無くなり、火は危ないから片付けは絶対に手を抜けないし、その後の寝る準備の事とか考えちゃう。

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月7日
本棚登録日 : 2023年3月31日

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コメント 3件

みんみんさんのコメント
2023/04/07

おはようございます〜♪
世界で…は山白さんの短編集の他作品にもあって読みましたよ〜\(//∇//)
妻はわたしの中でおびのり女史です笑

あゆみりんさんのコメント
2023/04/07

みんみんさん、おはようございます♪
この完全理系思考の奥さん、頭良くてかっこいいですよね。
確かにおびのりさんですね、ピシッ!!としてる。
そして旦那さんは田中圭っぽいです。

みんみんさんのコメント
2023/04/07

ダイワハウスの中村倫也…
女史の好みで決めてもらいましょうd(^_^o)

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