ヴィヨンの妻 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1950年12月22日発売)
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感想 : 579
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久しぶりの再読。
太宰って、そりゃ女グセも金グセも酒グセも悪かったでしょうよ。当時だってスキャンダラスな作家だったと思うよ。
自己愛が強くて、自意識過剰で、人間として手放しに褒められる人ではない。
でも、なぜ好きなのか考えてみるに、もちろんその文学的才能はもちろんだけど、どっかにまっとうな、純粋なところがあって、それは本物なんだよなあ、と改めて思った。
「親友交歓」「トカトントン」「ヴィヨンの妻」は素晴らしいと思う。特に「ヴィヨンの妻」は改めて言うまでもないことだけど、傑作。こういう悲哀をのみこんだ人間の強さをさりげなく(これでもか、っていうふうに書かないところがいい。)書けるってすごいよ、本当に。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年4月20日
読了日 : 2019年4月20日
本棚登録日 : 2019年4月20日

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