坂の途中の家

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2016年1月7日発売)
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本棚登録 : 2300
感想 : 330
4

1.この本を選んだ理由 
新井見枝香さんの本にでてきたので。


2.あらすじ 
2歳の子どもがいる主婦が裁判員制度に選ばれ、同じように幼い子どもを持つ主婦が子どもを殺してしまった事件に関わっていく。
わずか10日間程度の裁判の中で、被告の女性と、自分を重ね合わせていく主婦の里沙子。裁判の中で自分の過去も思い出して、自分も被告と同じ道に進んでしまっているような感覚になっていく。
裁判を通じて、自分を、家族のことを深く考えていく。


3.感想
まず、全く自分とは無縁の話だったので、そういう人間の感想になっています。
ストーリーとしては面白かった。次はどうなっていくんだろうという感じを持ったまま、どんどん話が進んでいく。だけど、気持ちいい感じではなく、イライラする感じが強かったです。

こういう人がいるのはわかるし、多くの虐待事件が起きたり、離婚する家庭が多かったりするので、ありうる話なんでろうとは思います。
にしても、こんな人ばっかり揃うのかよ!と、思ってしまいました。こんな人間どうしで結婚するなよ!とも思ってしまう。もう、読んでてイライラしてきてしまうレベルでした。
もうほんと、登場人物のレベルが低い。陽一郎なんか出されたものを食べるだけで、風呂を追い焚きするボタンも自分で押さない。昭和かよ…!!なんでも、自分でやろうよ。食べたら食器ぐらい洗えよ。という感じで、イライラしてしまうのでした。

私も子育てしてきた人間なので、子育ては予定をたてるとイライラするのはよくわかりますが、それにしても里沙子のレベルは低すぎ。旦那にも怯えすぎ。旦那も義理の母も変なやつでした。男の子二人の母親なんてサバサバして男っぽい人が多いだろうに…。
やっぱり専業主婦になった段階で、イーブンな関係は維持しずらいから、これからの夫婦は、共働きであるべきだなとつくづく思いました。

里沙子も、水穂も、なんで、そこまで人が自分をどう思ってるかに囚われるんだろう。まぁ、でも、承認欲求みたいなもんで、人にどう思われるかを考えてしまうのは、現実的に多いのかな。


4.心に残ったこと
子どもを殺してしまった人間と、自分が重なってしまうなんて、よっぽどだ。


5.登場人物  
 
山咲里沙子
  文香 娘
  陽一郎 夫

山咲祐二 弟
  母
  父

芳賀六実 はがむつみ

安藤水穂
安藤寿士

穂高真琴 寿士の昔の恋人
安田則子 水穂の母

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年1月23日
読了日 : 2022年1月22日
本棚登録日 : 2022年1月9日

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