([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫 ほ 4-1)

  • ポプラ社 (2016年6月3日発売)
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/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
 
久々にこのシリーズを読み直そうと思い手にしました。私の大好きな作品です。全シリーズ購入して持っているので、好きなタイミングで読めるのがいいですね。ゆっくり、全巻読んでいきます。

祖父が経営していた印刷所を、孫娘の弓子が継いで再開するお話なんですが、活版印刷と弓子の想いを通じて、皆が前に進んでいきます。

弓子は活版印刷を再開したばかりで、新しいことに挑戦していきますが、「慣れたことだけをしていてはダメ」という言葉に共感します。今までに経験していない新しいことにいつまでも手を出していきたいと思わせてくれます。それこそ、活版印刷をやってみたいという気持ちは、以前この作品を読んだ時から持っています。来年はやってみようと思います。

以前読んだ時は、感想を書いていなかったためか、記憶にない部分が多くて、初めて読んだような感じでした。序盤からジワっと涙が溢れてきて、とても心が動かされました。

とても温かさを感じる作品で、多くの悲しみや迷いの感情の中で、ジワリと幸せを感じることができる作品です。この作品を読むと、静寂に包まれる感じになるとともに、前へ進んでいく気持ちになります。


/_/ あらすじ _/_/_/_/_/_/

連作短編集です。
各話で主人公となる人物と、弓子と活版印刷を通じて、皆が前に進んでいくお話です。

■世界は森 ハル
ハルの息子の森太郎が北海道大学の入学に合わせて、巣立っていきます。
弓子は活版印刷でレターセットをつくります。

■八月のコースター 岡野
喫茶店を経営する岡野、元経営者の叔父さんと自分を比べて苦悩する日々を送っています。
弓子は活版印刷でショップカードとコースターをつくります。

■星たちの栞 遠田
宮沢賢治の作品に関わる思い出を持つ遠田先生と、生徒二人が、活版印刷のワークショップに関わっていく。
弓子は活版印刷のワークショップを開き、栞をつくります。

■ひとつだけの方じゃ 雪乃
結婚を控えた雪乃が祖母が持ってい活字を使って招待状を作りたいと考える。
弓子は活版印刷で結婚式の招待状をつくります。


/_/ 主な登場人物 _/_/_/_/_/_/

■三日月堂
月野弓子 28歳、不器用、気まじめ、職人気質

■ランニング仲間
市倉ハル 川越運送店
市倉森太郎 しんたろう、ハル息子、北海道大学、大学生
大西 観光案内所のバイト、文具フェチ、20代、大学院生
柚原 30代後半、背が高い
葛城 ガラス店兼工房経営、男性

■桐一葉
岡野

■私立鈴懸学園(高校) すずかげ
遠田真帆 おんだ、先生
村崎小枝 文芸部部長、高校2年生
山口侑加 〃

■結婚を控えた2人と友人
雪乃 大西の一年先輩、司書
宮田友明 結婚相手
金子 デザイナー


/_/ 機械 _/_/_/_/_/_/

■手キン
手刷の機械

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月10日
読了日 : 2017年6月23日
本棚登録日 : 2017年6月23日

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