この国のかたち 一 (文春文庫 し 1-60)

著者 :
  • 文藝春秋 (1993年9月10日発売)
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本棚登録 : 1823
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「日本とはどういう国なのか」と司馬さんが、23歳の自分自身に手紙を書くようなエッセイ。

それにはわけが、、、
召集されて軍隊を経験した23歳の司馬さんは、戦争に負け終戦の放送をきいたあと「なんとおろかな国に生れたことか」と思ったのだそう。

「昔はそうではなかったのではないか」鎌倉・室町期や江戸・明治期のころのことをである。
それを小説に書いてきたのでもあった。

そして、昭和の軍人たちが国家そのものを賭けにしたようなことは、昔にはなかったと確信する。

「それではいったいこの国は、どうであったのか」と歴史を紐解きながら「この国のかたち」を探る。

まるで司馬さんの頭の中の引き出しが開かれていくような感じで、話はあちこちに飛びますが、司馬節にあやされて、歴史に詳しくなったような気になること請け合いです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021年
感想投稿日 : 2021年7月13日
読了日 : 2021年7月13日
本棚登録日 : 2021年7月6日

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