疫病神 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2000年1月28日発売)
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疫病神シリーズ第1作

建設コンサルタントの二宮啓之(けいすけ)は、請け負った仕事で産業廃棄物処理場建設をめぐるトラブルに巻き込まれ、ニ蝶会の組員、桑原保彦と真相を探る事になる。

建設会社と暴力団、市議会議員が複雑に絡み合い、よくわからないまま読み進めたが、途中にでてくる相関図で解説されてわかりやすくなっていた。

最初は桑原に対して敬語で話していた二宮だったが、桑原と行動を共にしたばっかりに、かなり酷い目に遭い、その度に決死の覚悟でその場を切り抜け、最後には対等にものを言うようになる。

途中で逃げ出すこともできたのに、(金のためとはいえ)最後まで筋を通しきった二宮はよくやったと思う。

アクション・シーンはほとんどが素手での殴り合いで、この作中で人が死ぬことはない。
大阪弁での二人のやり取りは地元民でも違和感なく楽しめた。

お互いを疫病神と呼び合う二人のシリーズ、この先も読みたい!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ハードボイルド
感想投稿日 : 2023年2月19日
読了日 : 2023年2月19日
本棚登録日 : 2023年2月19日

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