浮舟ちゃんが苦しみながら、自分の道を見つけるまで。
匂宮も薫も浮舟ちゃんの幸せは少しも考えないので胸糞悪いことこの上ない。が、当時のお姫様の社会との繋がりは通ってくる男だけなので、「匂宮と薫が胸糞」=「現世に価値なし」は筋道が通っているのだった。浮舟ちゃんなりの反骨が達成されたので、読後感は悪くない。
匂宮は頭空っぽ系なのでどうでもいいのだけれど、なぜ薫が胸糞なのか。彼は社会が要請することには対応できるけれど、自分と他者の望みを計る物差しがない残念な優等生だった気がする。女子とうまくいかないだけでなくて、そもそもこの人は自分の人生を生きてるんだろうか?と苛立たされることこのうえなかった。子どものうちはそれでいいんだけど、頼むから自分の頭使って。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本 - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2017年12月17日
- 読了日 : 2017年12月17日
- 本棚登録日 : 2017年12月17日
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