カラ売り屋 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2009年3月13日発売)
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本棚登録 : 331
感想 : 36
5

金融中編小説4本立て。
『カラ売り屋』と『エマージング屋』は金融のプロの世界が伺える。
特にエマージング屋は日本の銀行の海外支店の人間模様や案件の駆け引きが具に絵ががれていて非常にウっとなるリアリティ。しかしそこが非常に面白い。
『村おこし屋』は一人の男の半生を描いたフィクション。寂寞を感じる作品。『再生屋』は弁護士の立場からホテルの再生を描く作品で今までの黒木亮の小説とはテイストが違うが、懸命に企業再生に賭ける弁護士、従業員の姿が生き生きしていて最後は少しウルっとくる人間味のあるストーリー。

どのストーリーも専門的知識と時代背景が散りばめられていて、読み応えが非常にあった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年12月2日
読了日 : 2013年12月2日
本棚登録日 : 2013年12月2日

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