新装版 考えるヒント (文春文庫) (文春文庫 こ 1-8)

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  • 文藝春秋 (2004年8月3日発売)
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本棚登録 : 2309
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〈顧みると、批評文としてよく書かれているものは、皆他人への賛辞であって、他人への悪口で文をなしたものではない〉

批評家、小林秀雄さんのエッセイ集。
小林さんの本は初めて読んだのですが、これを紹介する言葉が、今の僕にはありません。こんな風に物事を考えられるようになりたい。

ヒトラーやら平家物語やらプラトンやらをテーマに批評をする中で、現代人を論じます。
スケールが大きくなりすぎないのがすごい。自分の語れる範囲は出ないんですよ。
とても正直。

魂というか、精神というか、そうしたものを非常に重んじていた方。作品を批評する際に、その作者がどんな人間かをジィーーっと見ていた。
そこには時代を飛ばした親近感があります。
読んでて気持ちいいです。

うおー、ってなった。
読み返したいが時間があるかな笑

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年7月13日
読了日 : 2015年7月13日
本棚登録日 : 2015年7月13日

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