チェーン・スモーキング (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1996年3月28日発売)
3.48
  • (48)
  • (81)
  • (186)
  • (10)
  • (4)
本棚登録 : 918
感想 : 72
4

沢木さんが四十代の頃書かれたエッセイ集。
今より若いからかいろんなことに疑問を持ったり興味を示すところが新鮮です。
とりとめもない話が次から次に飛んで最初は戸惑いましたが、慣れてくるとまるで転調を繰り返す音楽のように軽やかに読めて楽しい読書となりました。

例えば、死んだらどうなるの?から夢の話になり、なぜか中島みゆきとお酒を飲む話になったり…。
あるいは、ジョギングの話から小林秀雄の話になり、最後は「メランコリーの妙薬」で落とすという話も印象的でした。

読み終えると何か得したような一つ賢くなったような気分。(まだなかなか慣れない)毎日の通勤電車が楽しくなる本でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月29日
読了日 : 2023年7月29日
本棚登録日 : 2023年7月29日

みんなの感想をみる

コメント 2件

moboyokohamaさんのコメント
2023/07/29

lemさん、私の本棚のチェーンスモーキングにいいねをいただきありがとうございます。

lemさんの本書の感想を読ませていただき、私の様に放り出しはしなかったものの、慣れるまでは戸惑いがあったというように書いていらっしゃったので親近感を覚えました。

「まだなかなか慣れない毎日の通勤電車・・・」
ともお書きになっていらっしゃったのでもしかしたら社会人になりたてなのでしょうか。
猛暑のこの夏、ご自愛ください。

lem@本郷文学散歩編  さんのコメント
2023/07/31

コメントありがとうございます!
親近感を覚えていただき光栄です。
社会人になり立てではないのですが、転勤で東京にきたばかりなので電車通勤に慣れていない状況だったのです。
今年は本当に暑いのでお互い気をつけましょう。

ツイートする