笑う警官 (角川文庫 赤 520-2)

  • KADOKAWA (1972年7月1日発売)
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感想 : 27
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最近北欧ミステリーずいていて、マルティン・ベックシリーズを読むことができた。

1967年11月13日、午後11時3分、ストックホルム市内の二階建てバス、乗客と運転手9人が射殺されて歩道に突っ込んだ。その中には非番の若き刑事ステンストルムがいた。なぜこんな路線に乗っていたのか、ほかの乗客はどういう人達なのか?

捜査を始めるストックホルム警察の刑事マルティン・ベック、相棒コルベリ、ほか刑事の面々。刑事たちの捜査の進展具合が細かくテンポよく描かれ、1967年が舞台なのに古さは感じなかった。考えてみるとドラマ・刑事モースの若き日の頃と同じだなあ。ベトナム反戦デモに対応したり、第二次世界大戦帰りの同僚がいたり、地域柄、フィンランドの冬戦争にも行ったことがある、などという事が出てきたり、67年時点でアラブとかそこらへんからの流入者がいたり、スウェーデン事情をかいまみられました。

また重大事件ゆえほかの警察署からも応援が来て、北部からの者が話すと「あなた北部の人ね」というセリフがあったり、言葉のなまりはどこにでもあるんだなあ、などと思った。ただカギとなる16年前の事件、これがなんだかなあ、という感じだった。



1968発表 スウェーデン
1972.7.20初版 1983.11.20第23刷 図書館  
翻訳:高見浩 英訳本からの翻訳とあった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・ミステリー 海外(英米以外)
感想投稿日 : 2023年4月2日
読了日 : 2023年4月1日
本棚登録日 : 2023年4月2日

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