前九年の戦さが終結し、安倍一族は滅亡した。
安倍を支えた貞任と経清という二本柱の壮絶な最期に涙腺が緩んだ。特に経清の最期といったら……頼義との愛憎が安倍を巻き込んだと言っても良いのでは、とすら思う。
しかし、あれだけの強さを誇った一族が身内の裏切りによって呆気なく敗れてしまうのだ。
敵を手引きした身内も一族と血統の行く末を案じて浅慮の結果、敵方と内通したという遣る瀬無さ。
一概に敵と味方、善と悪に分けることのできないうねり。これがヒトなんだなぁ、こうして歴史が作られてきたんだなぁと妙に感じ入ってしまった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(国内)
- 感想投稿日 : 2022年1月12日
- 読了日 : 2018年4月8日
- 本棚登録日 : 2018年4月8日
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