あすなろ物語 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1958年12月2日発売)
3.59
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本棚登録 : 1881
感想 : 175
3

あすなろ忌
1953年の作品。
明日は檜になろう“あすなろう。
若い頃何かしらの感銘を受けて、いつか再読しようと持ち続けた一冊。
親と離れて祖母と二人、小さな村の蔵で暮らしていた少年、鮎太の恋心と成長の物語。
この少年の設定から、だいぶ本人に近いように思う。

以下は、覚え書き
⚪︎深い深い雪の中で
 「しろばんば」と同時期。
 明日は檜になろうと一生懸命考えている木。
 永久に檜にはなれない。
 伊豆山の雪の中、あすなろの木の下で若い男女
 の心中事件。女は、鮎太の祖母の姪。時折、
 同居していた。男は、鮎太に勉強の必要を教え
 た大学生。この章の印象が強い。
 
⚪︎寒月がかかれば
 ここに出てくる少女が読んだ鮎太の歌
 寒月ガカカレバ キミヲシヌブカナ
 アシタカヤマノ フモトニ住マウ
 歌のごとく 愛鷹山のふもとに井上靖文学館が 
 建てられている。存命中に建てられ、井上靖も 
 たびたび訪れたようだ。しばらく行ってないけ 
 れど、大きくはないが、林の中の素敵な建物。
⚪︎張ろう水の面
 このあたりから青年。大学生となり、未亡人
 へ憧れを抱いたり。それを避けて九州へ行った
 り。
⚪︎春の狐火
 大学生→兵隊→新聞記者
⚪︎勝敗
 遊軍記者として活動
⚪︎星の植民地
 戦後の混乱期

 一人の男性の寂しい幼児期から真面目な少年期、反抗的な青年期、戦争、敗戦。その時代に気になる女性をそれぞれ登場させる。
実は記憶が、、違う^ ^。
路傍の石とか真実一路とかその辺と混じってしまっていたかも。そのうち、他のも読みます。

 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学忌
感想投稿日 : 2024年1月29日
読了日 : 2024年1月29日
本棚登録日 : 2024年1月29日

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コメント 7件

1Q84O1さんのコメント
2024/01/29

土瓶師匠からまだ音沙汰なしですよね?

おびのりさんのコメント
2024/01/30

そうなの。
どうしたんだろうな。

1Q84O1さんのコメント
2024/01/30

ねぇ…
心配です…

ひまわりめろんさんのコメント
2024/01/30

『あすなろ物語』はワタクシのバイブルですよ
『路傍の石』と混ざるのちょっと分かるw
今もバイブルは『路傍の石』のほうだったかしら?と思ってたり?でも主人公洪作だった気がするから『しろばんば』だったかもってバイブル言うてるくせにうろ覚えがすごい!

土瓶さんは南の島に出稼ぎに行きました
今回はニューカレドニアでカジノの外壁の再塗装です

おびのりさんのコメント
2024/01/30

そうなのよ。バイブルってほどでないけど、かなり好きだったはずなのに、思っていたのと違って、レビューできず。
イメージでは、青年くらいまでの話で、明日は檜になろうって、感じだった。
真実一路は持久走のやつだよね。
うん。読んで良かったわ。長年の積再読が、減った。
土瓶さんは、頑張って欲しいものです。

土瓶さんのコメント
2024/01/30

ええと……。
もう、なんでもいいやw
寝込んでいた時期がちょうどピッタリだったから、例の亡くなった指名手配犯と間違える説まで一部界隈で出てたわ。

「しろばんば」はたしか読んだはず。
内容?

1Q84O1さんのコメント
2024/01/30

おい、桐島!

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