神獣である麒麟が、その出自の国の王を天啓により選び、王と共に治世する。それが、十二国という世界の設定の一つ。
麒麟は、胎果として生を持ち、中央の黄海の中心部の山々で、妖魔を乳母とし女仙達に育てられる。そして、王を選定した後に王と共に祖国へと向かう。
この巻の主人公である麒麟・泰麒は、胎果の時点で蝕と呼ばれる天災により、十二国の外側、蓬莱と呼ばれる日本で人として育つ。ここで「魔性の子」とリンクする。
国を構築する前、王が形成される前、麒麟の成長の物語となる。泰麒は、その性質から麒麟としての自覚を持てず、悩む。まだ、幼くかつての家族を思う。そして、天啓の真意もわからないまま王と契約を結び後悔と絶望まで味わう。
世界観の設定が、多いけれど、魔性の子からの風の海。
八卦や遁甲が言葉だけは出てきたけれど、ストーリーには絡まないかな。残念だけど。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
新潮文庫
- 感想投稿日 : 2022年5月26日
- 読了日 : 2022年5月26日
- 本棚登録日 : 2022年5月26日
みんなの感想をみる