三カ月、家族で、1900年の暮らしをすることになる『1900』。戻ったあとの、私は、1900年の方がよかった!という叫びにハッとする。選択肢が少ないほうが迷いは少ないけど、選ぶことのできる幸せもまたある、と言うことを心に留めながら。『サッフォーの末裔』、引き継がれる、世間体と当人の気持ちの対立。まあ、世間体が悪い、と思うのもその人の気持ちかもしれないけど、それを理由に押しとどめられるほうはたまったものじゃない。本当にわかってほしい人には、正面からぶつかって、訴えかけるしかない、至極当たり前だけど、相手の納得いかない気持ちも、丁寧にとかせるぐらいに。ということに、思い巡らす読後感。『猫』は、昔から繰り返される、恩返しものだけど、料理の仕方で、こうも印象が違うかな、と。ブラックなほうへ傾いていっても、最後は、と。『ミーム』、子育ても大変、仕事も大変、どちらかだけが大変という境地から一歩抜け出すには、きっかけが必要。例えば、大嫌いだったクラスメイトの子供を預かるとか。あとは、理解してくれる人がいることと。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2010年7月10日
- 読了日 : 2010年7月18日
- 本棚登録日 : 2010年7月10日
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