月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)

  • 早川書房 (1976年10月1日発売)
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西暦2075年、「月世界行政府」が統治する月世界は、地球の植民地であり流刑地として存在しており、人口の5%が囚人、残り95%は刑期を終えた元囚人やその子孫、月社会での労働志願者で構成されている。 月の住民300万人のうち、3分の2を男性が占め、一夫一婦制は崩壊、一婦多夫や部族結婚が形態化している。・・・人類が夢を託した月世界の未来から遠くかけ離れた、行政策への不満と不平等が渦巻く社会・・・地球からの独立を目指した革命への機運が高揚し、月世界の人々の哀歓が交差する、SF界の巨匠ロバ-ト.A.ハインラインによるヒュ-ゴ-賞受賞(1967年)の長編SF小説。・・・「われわれ月社会の市民は前科者であり前科者の子孫です。だが月世界は厳格な女教師(女王)なのです。その厳格な授業を生き抜いてきた人々には、恥ずかしく思う問題などありません・・・わたしは母なる月世界が教えてくれたことで満足しているからです。われわれは下層階級かも知れませんが、われわれは今や武装した下層階級なのです・・・」~月世界の革命運動家の演説。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 外国文学
感想投稿日 : 2024年1月24日
読了日 : 2024年1月24日
本棚登録日 : 2024年1月24日

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