パシフィック・リム (角川文庫)

  • 角川書店 (2013年7月25日発売)
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本棚登録 : 200
感想 : 28
4

 映画のノベライズ本。

 日本の怪獣映画に影響を受けた監督がつくった映画らしい。太平洋沿岸から怪獣が上陸し、街を破壊しまくる単純明快なストーリーで、確かにゴジラとか、ウルトラマンとかと構成は似てるし、お金かけて作ってるからド派手。主人公の操縦するロボットの頭部が上方から頚部にドッキングするシーンなどは、マジンガーZのパクリだ。ロケットパンチも撃つし。この監督は相当好きなんだろうなと思う。かく言う自分もこういう映画が大好きなので、映画を観て、面白かったからこの本も読んだ次第。


 ストーリーは解説の必要もないだろう。
 未知の怪獣が暴れて、人類が巨大ロボットを駆使して戦い、苦戦するけど、最後は人類が勝利するというお決まりパターン。怪獣映画のゴールデンルールと言って過言ではない展開。好きな人ははまり、興味ない人は全く興味がわかない映画。


 先に『MM9』という本を読んだので気づいたが、アメリカ人が描く怪獣のバリエーションはとても画一化されていて、だいたいが恐竜が変化したものだ。日本の妖怪のようなイメージは持ちあわせていないようだ。続編も製作中らしいが、この展開だと、怪獣が大挙して押し寄せても、ヌーの大群にしか見えないかもしれない。逆に迎え撃つ巨大ロボットのバリエーションは豊富で、テクノロジーを駆使した攻撃兵器を使う。怪獣目線でみたら、ロボットのほうが妖怪に見えるだろう。トランスフォーマーがアメリカで大ヒットした理由がわかる。


 なんか国民性の違いをみた気がする。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年6月28日
読了日 : 2014年6月28日
本棚登録日 : 2014年6月28日

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