ネット炎上の研究: 誰があおり、どう対処するのか

  • 勁草書房 (2016年4月22日発売)
3.51
  • (5)
  • (18)
  • (21)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 354
感想 : 35
4

良書、というか、情報発信者で自分は打たれ弱いと思う人には必読の書と言える。
ネット炎上に対してはこれくらい冷静に距離を取って客観的に観察・分析・対応するのが良いと思う。網羅的でありながら定量的。特に、炎上に加担するバカは0.5%程度、積極的に攻撃する狂者は1万人に1人以下のオーダーだということは現代の基礎知識として頭に入れておくべき数値。
SNS禁止令を発するべきソシオパス数百人程度に網をかければ、ネットはもっと息苦しくなくなるかもしれないという希望と、本当にそうだろうかという不安。アリの集団のように、また別の数百人が攻撃者となったりして。
これまでなら狭い社会の中でやり過ごし、無視し、時には吊し上げることで対処してきたノイジーマイナリティというやっかいものが、SNSを得たことで安全圏から手当たり次第に攻撃を加えることが可能となってしまった。
これらごくごく少数の例外に対しては物理的対応(検挙、SNS禁止令)をやっていくしかないのだろうと思う。そうして風通しの良くなったネット社会を見てから死にたいものだ。
サロン型SNSはピンと来ない。アンケート結果が示しているのはメンバーシップ制ではなく、ノイジーマイナリティの排除ではないのか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 業務
感想投稿日 : 2016年6月22日
読了日 : 2016年6月22日
本棚登録日 : 2016年6月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする